【レガシー】初心者向けの、対エルフデッキとの戦い方 および注意点(前編)
【レガシー】初心者向けの、対エルフデッキとの戦い方 および注意点(前編)
【レガシー】初心者向けの、対エルフデッキとの戦い方 および注意点(前編)
 昨日のコメントにもいくつか希望が書いてありましたので、今回はエルフについて書きます。

 ・・・正直、DNの中にも、エルフのスペシャリストが何人もいるため、私ごときが解説するのも恥ずかしいのですけど・・・ともあれせっかくなのでお付き合いください。


 いわゆるエルフデッキ自体は、少し前からマジックをやっているプレイヤーならば、多くの方が使ったことのあるデッキだと思います。
 最近だと、ローウィンの黒緑エルフとか、大ドルイドを利用してマナをたくさん出すデッキとかですね。

 ただし、レガシーのエルフデッキは、それらとは違います。
 確かにビートダウンもするのですが、どちらかと言うとコンボデッキになります。

 以前は親和エルフやElvesと違いが少しあったのですが、最近は統一されてきている様子です。
 現在大会でエルフデッキに当たった場合は、大体下記のレシピのデッキのはずです。

 まず、一般的なレシピを載せます。SCGで最近結果を出したレシピです。


creature [32]

1 《樺の知識のレインジャー/Birchlore Rangers》
1 《孔蹄のビヒモス/Craterhoof Behemoth》
4 《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》
4 《エルフの幻想家/Elvish Visionary》
4 《遺産のドルイド/Heritage Druid》
2 《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》
4 《イラクサの歩哨/Nettle Sentinel》
1 《ティタニアの僧侶/Priest of Titania》
4 《クウィリーオン・レインジャー/Quirion Ranger》
2 《威厳の魔力/Regal Force》
4 《ワイアウッドの共生虫/Wirewood Symbiote》
1 《ドライアドの東屋/Dryad Arbor》

sorcery [10]

4 《垣間見る自然/Glimpse of Nature》
3 《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》
3 《自然の秩序/Natural Order》

land [18]

1 《森/Forest》
2 《Bayou》
1 《湿地の干潟/Marsh Flats》
4 《霧深い雨林/Misty Rainforest》
1 《Savannah》
4 《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
1 《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
4 《ガイアの揺籃の地/Gaea’s Cradle》

60 cards

sideboard:

1 《ガドック・ティーグ/Gaddock Teeg》
1 《大祖始/Progenitus》
1 《ドライアドの東屋/Dryad Arbor》
3 《突然の衰微/Abrupt Decay》
2 《精神壊しの罠/Mindbreak Trap》
1 《自然の秩序/Natural Order》
2 《思考囲い/Thoughtseize》
3 《墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage》
1 《アメジストのとげ/Thorn of Amethyst》

15 cards


 さて、このデッキがスタンダードと違う点は、下記の2枚の存在によります。

 まず、「垣間見る自然」です。神河物語のカードですが、あまりの強さなどで、モダンでは禁止カードになっています。
 要するにすべてのクリーチャー呪文に、「カードを1枚引く」が追加されるだけのカードです。
 しかし、デッキの土地枚数が少なく、ほとんどが1マナクリーチャー呪文になっているうえ、「遺産のドルイド」や「樺の知識のレインジャー」によってエルフをタップすることでマナを出せるため、大量のカードをドロー&プレイすることができます。
 その爆発力は凄まじくて、場合によっては2ターン目にデッキのカードほとんどを引き切ることも出来ます。

 そして、もう一枚が、「自然の秩序」です。
 4マナソーサリーで、コストで緑クリーチャーの生贄がいるものの、ライブラリーから好きな緑クリーチャーを場に出せるという破格のカードです。
 メインでは、スタンでも人気の「孔蹄のビヒモス」をサーチしてくる場合がほとんどです。
 単純に1/1クリーチャーが3体+ビヒモスだけ24点ダメージを与えることが出来ます。
 ちなみにサイド後では、「大祖始」をサーチして来ることが多いです。

 垣間見る自然の爆発力と、自然の秩序と「緑の太陽の頂点」のサーチカードがあることで、凄まじい速度と展開力があるデッキとなっています。

 
 では注意点を

 1 すべてのクリーチャーは除去できない。コンボパーツなるクリーチャーを優先的に除去すること。

 ある意味当たり前のことなのですが、エルフデッキの大部分はクリーチャーです。そのため、全てを除去することは難しく、現実的ではありません。
 そのため、コンボパーツを優先的に除去する必要があります。

 もっとも除去しなければならないのは、「遺産のドルイド」になります。
 エルフを3体タップすることで、3マナを生み出せるこのクリーチャーは、デッキのエルフほとんどに対してフリースペルと同じような効果を与えるわけです。
 コレがいるだけでマナが潤沢になってしまうため、1番最初に除去するべきカードです。

 そして、「イラクサの歩哨」についても要注意です。
 「遺産のドルイド」だけではマナが増えず、コンボ自体も繋がりにくいのですが、このカードが出ていると話が変わります。
 緑スペルを使うとアンタップできるため、遺産のドルイドと組み合わせることで、クリーチャーをプレイするたびに1マナずつ増やしていくことが出来ます。
 (遺産のドルイド、イラクサの歩哨、イラクサの歩哨 がいる状況で、まず3体タップして3マナを生み出す。そして1マナエルフをプレイすると、イラクサの歩哨2枚がアンタップするため、プレイしたエルフとイラクサの歩哨2枚をタップして、さらに3マナを生み出す というような動き)
 これが出来るようになると、垣間見る自然によるコンボが止まらなくなり、大量のマナから緑太陽の頂点でビヒモスを持ってこられたり、エムラクールをプレイされたりします。


 他のエルフも強力なカードばかりなのでなるべく除去をしたいのですが、コンボによる突然死を防ぐには、上記の2体を除去するのが手っ取り早いです。


2 ワイアウッドの共生虫に気をつけよう

 「ワイアウッドの共生虫」が戦場にいる場合、エルフに対する単体除去が完全に無効になると思って構いません。(能力のコストとして手札に戻されてしまうため、除去するのが極めて難しくなる)
 もしもワイアウッドの共生虫を出されてしまった場合は、最初にコレを除去するしかありません。

 能力でアンタップする事ができるのもやっかいで、ラノワールのエルフなどと組み合わせてマナを伸ばすことが出来ます。
 (「ドライアドの東屋」や「クウィリーオン・レインジャー」も同じです)

 また、強い動きとは言えませんが「エルフの幻想家」を戻すことで、ブロッカーとドローを補うことも出来ます。


3 相手のスペルは出来る限り通すな

 青でないと打ち消せないのですが・・・通ってしまっただけで、どれも致命的な効果を発揮します。
 エルフにはおおむね3種類しかスペルは入っていません、「垣間見る自然」「緑の太陽の頂点」「自然の秩序」です。

 まず垣間見る自然に関しては、コンボのキーとなるカードで、なんとしてでも打ち消すべきです。

 「自然の秩序」だと、ビヒモスなどによるフィニッシュ。もしくは威厳の魔力。

 「緑の太陽の頂点」だと、その時点で一番欲しいシステムクリーチャー。威厳の魔力による大量ドロー、もしくはビヒモスを持ってこられてしまいます。
 とはいえ、低マナ域でプレイされている限りは、そこまで恐れるものでもありません。
 ただし、ワイアウッドの共生虫を持ってこられて除去を防がれたり、遺産のドルイドなどでコンボスタート、システムクリーチャーなどと柔軟性が非常に高いため、実に危険です。


 とりあえず簡単な注意点は上記のものです。

 メインだとうまく除去を使えないと勝機は薄いですね。無駄に除去を使うのでなく、ピンポイントに除去を使うようにしましょう。


 後編では、サイドボード後の話になります。

 「エルフなんて仕組まれた疫病を使えば簡単だよね。」
 と思っている人ほど気をつけたほうがいいお話になります。
【レガシー】初心者向けの、対High Tide(ハイタイド)との戦い方 および注意点(後編)
【レガシー】初心者向けの、対High Tide(ハイタイド)との戦い方 および注意点(後編)
 さて、後編です。

 まず、ハイタイドは構造的に、基本的にデッキは青単です。
 すなわち、土地は島のみとなります。(フェッチ除く)


 そのため、「血染めの月」や「基本に帰れ」などは全く効かない代わりに、「窒息」が効果的となっております。
 ただし、アンタップ手段も豊富なデッキのため、たとえ窒息で土地を縛ったとしても、島3枚アンタップ状態になったら、コンボ可能だと思ったほうが良いです。(ハイタイド→転換でアンタップ)
 また、ストーム系コンボになるので、ストーム対策は非常に効果的です。
 特に、サリア、エーテル宣誓会、ガドックティーグなどは有効です。

 キーカードをハイタイドに頼っている関係上、当然「外科的摘出」、根絶はクリティカルです。 特にハンデスでハイタイドを落としてから打てば、高い勝率を望めます。
 
 ※上記の事は前回の日記にも書きましたが、ハイタイドはサイド後に、「ハイタイド」をサイドに1枚だけ落とすパターンもあります。コレによって、摘出を打たれても、願いで持ってこらえるため、勝ちパターンを残すことができるわけです。
 (以前は、ゲームから取り除かれたカードも、「願い」で持ってこれたのですが、追放ルールの制定で、それが不可能になっています)


 ということで、各色で有効な対策カード


 白がらみ 「スレイベンの守護者サリア」「エーテル宣誓会の法学者」「ガドックティーグ」
 あまりサイドに入れたくないが、「沈黙」「オアリムの詠唱」「中断」も有効
 「金輪際」「翻弄する魔道士」も一応有効
 
 黒 「Chains of Mephistopheles」・・・ハンドが増えなくなるため、そのままでは「時のらせん」などが打てなくなる。
 「Nether Void」・・・重い。ただし、出れば当然強く、ストーム系に特攻。
 ハンデス全般。特に強迫が無難に強い
 「外科的摘出」「根絶」 

 赤 「紅蓮破」「赤霊破」・・・安定のカウンター兼除去スペル。デッキに赤を含んでいるのなら、必ずサイドにいれましょう。色々な所で役に立ちます。
   「紅蓮光電の柱」・・・相手のライフをガンガン減らせます。自分にも影響がありますが、おそらく辛いのは相手でしょう。

 青 カウンター全般、特に「狼狽の嵐」・・・相手が狼狽の嵐を握っていなければ、確実にキーカードをカウンター出来る。
 「対抗変転」・・・スタンのカードで、コストも重いが、確実。超過が使えることもある。

 
 全色 「精神壊しの罠」・・・ハイタイドを経由する関係上、非常に打ちやすい
     「虚空の杯」・・・X=1でハイタイドを防げる。ただし、自分にも影響があるため注意。
     「アメジストのとげ」「抵抗の宝球」・・・ストーム対策

 などですね。
 他にもまだまだあるはずです。
 おおむねストーム対策と青対策がそのまま有効です。


 ただし、パーマネント系は、相手のバウンスで戻される可能性も高いため、過信しないようにしましょう。



 とにかく、コンボデッキ全般に対して言えることですが、ビートダウンを使っている場合、長引くと厳しいため、さっさとライフを削りに行きましょう。
 ライフを6くらいまで減らせれば、時のらせんを打たれた時に火力をドローして減らしきれる望みも出てきます。
 
 前回の日記にもありますが、相手の最速ターンは3ターン目です。
 ただし、実際に3ターン目で決まることはとても少ないため、それまでに全力で展開し、その後相手の行動を打ち消すように動かれば、勝算が出てきます。
 相手も、コンボパーツのそろい具合や、失敗のリスクなどを考えて、土地が最低でも4枚並ばない状況でコンボスタートはしにくいです。とにかく、恐れすぎて何も行動しないなどはないようにしましょう。



 最後ちょっと駆け足になってしまいました。
 少しでも参考になれば幸いです。
【レガシー】初心者向けの、対High Tide(ハイタイド)との戦い方 および注意点(前編)
【レガシー】初心者向けの、対High Tide(ハイタイド)との戦い方 および注意点(前編)
 ということで、今日はハイタイドとの戦い方についてです。

 ホントは昨日書こうかと思ったのですが、エイプリルフールは苦手で、特にネタも思いつかなかったためお休みしました。

 
 さて、ハイタイドとはいうデッキタイプは、そのものずばり、「High Tide」をキーとしたデッキです。

 島だけを並べて「High Tide」をうち、「転換」「時のらせん」「Candelabra of Tawnos」などでアンタップをして大量のマナを出す、そして、そのマナで「青の太陽の頂点」でドローをしてさらにマナを伸ばし、最後は「青の太陽の頂点」を相手に打ったり、ストームを稼いだ「思考停止」で相手のライブラリーを空にしたりするデッキです。

 ぶっちゃけ強いです。
 ただし、「Candelabra of Tawnos」が異常に高いうえに汎用性が低かったり、プレイ時間のかかるコンボデッキだったりするため、それほど使用者は多くないです。
 

 先日、AMCという大会で結果を出したレシピはこのようなものらしいです。

Main Deck
12 《島/Island》
3 《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
3 《汚染された三角州/Polluted Delta》

18 Lands
3 《狡猾な願い/Cunning Wish》
1 《否定の契約/Pact of Negation》
3 《転換/Turnabout》
1 《青の太陽の頂点/Blue Sun’s Zenith》
3 《狼狽の嵐/Flusterstorm》
4 《Force of Will》
4 《渦まく知識/Brainstorm》
4 《High Tide》
1 《瞑想/Meditate》
4 《時のらせん/Time Spiral》
4 《商人の巻物/Merchant Scroll》
4 《思案/Ponder》
3 《定業/Preordain》
3 《Candelabra of Tawnos》

42 Spells

Sideboard
2 《拭い捨て/Wipe Away》
1 《青の太陽の頂点/Blue Sun’s Zenith》
1 《否定の契約/Pact of Negation》
1 《ハーキルの召還術/Hurkyl’s Recall》
1 《残響する真実/Echoing Truth》
1 《瞑想/Meditate》
1 《断絶/Snap》
1 《狼狽の嵐/Flusterstorm》
1 《直観/Intuition》
1 《転換/Turnabout》
1 《呪文貫き/Spell Pierce》
1 《外科的摘出/Surgical Extraction》
1 《思考停止/Brain Freeze》
1 《貪欲な罠/Ravenous Trap》


 本当にコンボのみを追求したデッキで、メインにはおおむね除去がなく、願いで持ってくるのみです。
 そのためカウンターも、「狼狽の嵐」を採用するレシピが多く、対カウンターを非常に意識したデッキとなっています。
 
 最低3ターン、4ターン以降はまずコンボが成立するというデッキです。


 では注意点を

1 「High Tide(ハイタイド」は、全ての島に影響がある。

 これは、相手の島だけでなく、こちら側の島にも影響します。
 また、島であれば良いため、デュアルランドにも影響します。
 (ツンドラだった場合、白を出したとしても、青マナも追加で出てきます。)
 コレでこちらも呪文をプレイするためのマナを用意することができることも多いです。
 忘れがちなので注意しましょう。


2 相手のキーカードは「ハイタイド」。
  呪文貫きを持っていた場合、打ち消せなくても打つ価値がある場合もある。

 なぜなら、相手は、ハイタイド→転換によって、マナを増やしてきます。
 そのため、呪文貫きを打つだけで、相手の4マナ分を妨害することになります。
 状況によっては、コレによって展開が一気に変わるため、慎重に見極めましょう。

 例 相手の土地が4枚で、ハイタイドを撃ってくるパターン。(つまり4ターン目。一番多いパターンです)
 ここで、何もせずに見ていると、ハイタイドを解決してから島3枚をタップして6マナ、転換で2マナ残してアンタップ。島を4枚全部タップして、計10マナ・・・・とゲームが終わります。
 逆にハイタイドに対して呪文貫きを打った場合、マナを払えるため、本来打ち消すことは出来ないのですが、その場合はアンタップ状態の島が1枚しか残らず、2マナしか出ないため、コンボスタートが出来ません。

 先日のレガシー選手権でも同様の光景を見て、呪文貫きさえ打てば・・・と歯がゆく思った覚えがあります。

 また、ハンデスから、外科的摘出や根絶で抜ける可能性があるならば、ぜひ抜くべきです。(注 サイドについて後編で説明)


3 「時のらせん」に対して、無駄なあがきはするな。

 特にZooなどで相手のライフを減らしていた場合に顕著です。
 時のらせんは、お互いに7枚引き直すことになります。
 当然この引いた7枚の中に、火力や紅蓮破があれば、それを打って状況を打開できる可能性があります。
 また、時のらせんを打つ前の前提としてハイタイドも打たれているため、こちらにボルカニックアイランドがあった場合、赤青を供給できるため、2マナ火力なども打てます。
 
 それに、コンボの途中で時のらせんを打たれた場合には、7枚の中にカウンターがない可能性もないとは言えません。潤沢なマナがあった場合は、スペルで引かれてきてしまいますが、状況によってはマナに余裕がない場合もありえます。

 なんにせよ、手札を捨てられてしまうからといって、無駄なマナを使うことはやめた方がよいでしょう。逆に、引いたカードで挽回できる可能性もあります。

 (一応過去に、赤霊破2枚を引いてきて、勝った事もあります。時のらせんを打たれた時点で、勝てる可能性は極めて低くなりますけどね。)

 
4 相手の除去は、バウンスで、「拭い捨て」が多い

 3マナという重いコストなのですが、刹那がついており、対応が非常にしにくいです。
 ルーンの母→エーテル宣誓会という動きだけでは、安心が出来ない、ということですね。
 逆に言えば、エーテル宣誓会とガドックティーグというように、効果的なカードを2枚並べたりした場合は、非常に勝ちが近づきますね。


 とりあえずここまで。

 明日は、サイドカードと、その注意点、実際の戦い方など。
【レガシー】初心者向けの、対RUG(カナスレ)との戦い方 および注意点 (後編)
【レガシー】初心者向けの、対RUG(カナスレ)との戦い方 および注意点 (後編)
 さて、ということで、前回の続きです。
 前回はコレですね。
 http://pendrell.diarynote.jp/201303282332194336/


 ちなみに、書いた後、友人からカナスレを組みたいというような話も聞きました。
 実際、まさしくレガシーの代表的なデッキだと思いますし、環境を理解しきった素晴らしいデッキだと思います。
 何も考えずに旧来のレガシーのデッキで戦うと、多くのデッキが手も足もでなくてやられてしまうという素晴らしい完成度。良いデッキです。

 逆に、レガシーの環境に合わせたデッキのため、スタンダードのデッキと戦わせると、結構苦戦することもある、不思議なデッキでもあります。

 

 さて、では対カナスレサイドボードについてです。

 カナスレは、前回の書いたとおり、基本的にはエンチャントやアーティファクト対策は薄い傾向があります。 
 そのため、対策としてつまれる代表的なカードは、「花の絨毯」「窒息」「血染めの月」といったエンチャント系か、「悪魔の布告」のような生贄系除去や「非業の死」「至高の評決」のような全体除去なります。
 
 ここでは、まず、いくつかの対策カードについて書きます。


 まず、「花の絨毯」についてですが、コレは1マナで使えるため、設置しやすく、出すだけで相手の勝ちパターンである、マナを縛って動けなくさせるということを妨害出来ます。
 マナクリと違って除去をされることがなく、マナを縛られるどころか、マナ加速にすらなります。
 コレを貼るだけで、相手の不毛の大地ともみ消しの効果が半減すると言えるくらいで、もっともメジャーな対策カードだと言えます。
  
 ※ここで、「花の絨毯」の注意点。

 「花の絨毯」のマナを生み出す能力は、各メイン・フェイズの開始時に誘発する能力です。
 そのため、戦闘前の第一メインフェイズ時に設置し、戦闘後の第二メインフェイズの時にマナを発生させる、ということが出来ます。
 (最初のメインフェイズでマナを発生させたときは、第二メインフェイズではマナを発生させられません。ターンに1回だけマナを出せます。)
 これを覚えておけば、実質0マナカード。逆にマナを増やすことさえ出来ます。


 「窒息」「血染めの月」これらがカナスレやチームアメリカといったデッキのサイドでよく議論されるのは、これらのデッキの土地構成にあります。
 前回のデッキレシピを見てもらえばわかりやすいのですが、基本地形が1枚も入っていません。そのため、対特殊地形カードがおもいっきり刺さります。
 とはいえ、多くの特殊地形対策カードはマナがかかるものが多く、呪文貫きなどのため、出にくくなっています。
 この時もそうですが、花の絨毯などでマナを潤沢にしてさえいれば、根本的にマナを縛られなくなるため、呪文貫きや目くらましが怖くなくなります。


 「悪魔の布告」自体は、ただの単体除去にすぎません。なぜコレが出てくるかというと、コレ自体はエムラクールや聖トラフト対策などで使われることも多いカードなのですが、「敏捷なマングース」を除去できるから、という1点に付きます。

 カナスレの、デルバー、タルモゴイフをカウンターでバックアップする戦略は非常に強いです、ただ、突然の衰微などの除去が流行っている現状では、これだけで勝つのは結構大変です。
 それに対し、敏捷なマングースは単体除去が効かず、相手にブロッカーさえいなければ、これだけで勝てます。
 相手のマナを縛るのがカナスレの基本のため、マナ出せず、ブロッカーを用意できない相手を、これらのクリーチャーで殴り勝つという戦略にあっていると言えます。
 その計算を打ち砕くカードとして、こういう生贄除去があるわけです。

 悪魔の布告はおおむねサイドカードとなりますが、メインだと、「ヴェールのリリアナ」「死儀礼のシャーマン」もとても良い対策カードになります。
 リリアナは生贄能力は当然有効ですし、ディスカードの能力も、アドを稼げないカナスレには結構有効です。
 死儀礼のシャーマンは、マナ加速だけでなく、スレッショルド対策にもなり、非常に有効です。ただし、稲妻で除去されることが非常に多いです。

 ちなみに、「仕組まれた爆薬」「破滅的な行為」でも除去出来ますが、こちらは「もみ消し」に注意しましょう。
 
 
 逆に、サイド後のカナスレは、
 対緑系のビートダウンに対しては、「水没」「精神支配」
 青系には「赤霊破」
 エンチャント・アーティファクト対策として、「クローサの掌握」「古の遺恨」
 などを入れることが多いです。警戒しましょう。

 また、最近良く使われる、《乱暴/Rough》 / 《転落/Tumble》ですが、地上に2点を与えつつ、カナスレ側のクリーチャーは誰も死なないという優秀なカードです。調子に乗って並べ過ぎないようにしましょう。


 とにかく、カナスレを相手にするときは、きちんとマナを伸ばし、相手のクリーチャーを除去して、より大きなクリーチャーを出せれば勝てます。
 アドを稼げないデッキのため、長期戦になれば有利です。テンポを取らせないようにしましょう。



 あと、土地について「※後半で書きます」と書いてあった注釈です。
 
 カナスレ相手には1、2ターン目に基本地形を置くのが基本と書きましたが、仮に1ターン目に基本地形をおけなかった場合、あとのセットランドはすべて特殊地形でもあまり変わりません。逆に無理に基本地形を持ってくるよりマナの安定が望めるかもしれません。

 というのは、相手は不毛の大地を序盤で置ける場合は大体すぐ起動してきます。
 そのため、すでに特殊地形を置いている場合は、その後に基本地形をおいて行ってもあまり変わりません。仮に基本地形だけを出していったとしても、最初に出した特殊地形が壊されるだけですしね。

 また、今回の途中で書いたとおり、相手の土地は全て特殊地形です。
 そのため、「血染めの月」や「基本に帰れ」、「発展の代価」といった全体への特殊地形対策が飛んでくることはありません。
 そのため、無理に基本地形を出すより、特殊地形を出し続けた方が安定する事もあります。状況をよく見ましょう。
【レガシー】初心者向けの、対RUG(カナスレ)との戦い方 および注意点 (前編)
 ということで、今日はレガシーでもっともよく見るクロックパーミッションである、RUG(カナディアンスレッショルド)、というデッキについてです。

 RUGというカラータイプ自体は、いくつか種類があり、代表的なものでは、自然の秩序を入れたタイプのものがあります。
 とはいえ、それは海外では昔から人気があったようですが、日本ではそれほど人気がなく、それほど使用者も多くなかったようです。

 ただし、いわゆるカナスレについては、非常に人気が高く、レガシーの大会に出れば、まず間違いなく遭遇するであろうデッキになっています。

 個人的にはあんまり早くコレについて書くつもりはなかったのですが、要望が一応あったっぽいので書きます。
 本来は、初心者に対する、わからん殺しを減らすというのが、第一目的ですしね。


 さて、カナスレですが、基本的には使用カードはほぼ決まっています。

 まず、最近SCGで結果を出していたデッキレシピです。

18 LANDS
4 《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
4 《不毛の大地/Wasteland》
4 《霧深い雨林/Misty Rainforest》
3 《Tropical Island》
3 《Volcanic Island》

12 CREATURES
4 《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
4 《敏捷なマングース/Nimble Mongoose》
4 《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》

29 INSTANTS and SORCERIES
4 《渦まく知識/Brainstorm》
4 《目くらまし/Daze》
4 《Force of Will》
4 《稲妻/Lightning Bolt》
4 《もみ消し/Stifle》
4 《思案/Ponder》
3 《呪文貫き/Spell Pierce》
2 《呪文嵌め/Spell Snare》

1 OTHER SPELLS
1 《森の知恵/Sylvan Library》

SIDEBOARD
2 《乱暴/Rough》 / 《転落/Tumble》
3 《水没/Submerge》
2 《赤霊破/Red Elemental Blast》
2 《クローサの掌握/Krosan Grip》
2 《硫黄の渦/Sulfuric Vortex》
1 《精神支配/Mind Harness》
2 《墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage》
1 《硫黄の精霊/Sulfur Elemental》


 基本的な戦い方としては、「秘密を掘り下げるもの」「敏捷なマングース」「タルモゴイフ」を出し、あとはカウンターでバックアップして殴り切る、というものになります。
 クリーチャーはこの3種4枚ずつ、計12枚のみで、あとは妨害とドロースペル、火力になっています。
 非常にシンプルながら、安定したデッキです。

 相手の土地を不毛の大地で割ったり、相手のフェッチ起動をもみ消しで打ち消して、擬似的な土地破壊として使ったり、と、とにかくテンポを重視したデッキになります。
 レガシーのデッキは土地の枚数を抑えたデッキが多いため、コレによって多くのデッキが機能不全に陥り、その間に殴り切る、というのが基本です。

 レガシーの環境を理解しきった、非常に理にかなったデッキと言えます。
 

 では注意点を

1 なるべく基本地形を出し、多くのマナを出せるようにすること

 デッキレシピを見れば分かる通り、低マナクリーチャーと軽いスペルによる妨害ばかりです。
 そのため、単純に相手よりも重い呪文を使い、大きなクリーチャーを出せば、それだけで有利になることができます。
 そのためにも、なるべく土地は伸ばしていくようにしましょう。
(※注意 後半で説明)


2 フェッチの起動タイミングと、1.2ターン目のランドセットに気をつけよう

 1の内容の続きです。1,2ターン目のフェッチ起動に対しては、まず間違いなくもみ消しを使ってきます。
 そのため、もし可能ならば、相手がマナを使い切ったり、土地を出していない状況でフェッチを使いましょう。

 また、対カナスレとわかっているのならば当然ですし、レガシーの基本でもありますが、1ターン目に特殊地形をおいて何もせずエンドだけはしないようにしましょう。
 不毛の大地でテンポをとられるだけです。


3 アド差をつけよう

 デッキレシピをよく見てもらえるとわかるのですが、実はアドをとれるカードはほぼありません。せいぜい「火と氷」の火でアドをとるくらいです。つまり、完全なるテンポデッキですね。それに、いわゆる一発逆転的なカードははいっていません。
 
 そのため、長期戦になると、とうぜんカナスレは不利になります。
 テンポを取らせないように立ち回り、単純にアド差をつけていくだけで勝つことが出来ます。


4 エンチャント、アーティファクトは破壊されないので、効果的にプレイしよう

 エンチャント、アーティファクトへの対策が非常に少ないレシピが多いです。
 少なくとも、メインでの対策はほぼありません。
 そのため、たとえば「血染めの月」や「窒息」などを貼るだけで、勝負が決まったりすることもあります。
 ただし、呪文貫きや目くらましなどで、通らない可能性が高いです。


5 カウンターを恐れるな

 カウンターは所詮は1対1交換です。もちろん警戒をしないといけないのですが、単純に1対1交換を繰り返していけば、アドを稼げないカナスレ側の方が不利になります。
 また、実はクリーチャーは打ち消されにくいです。
 「Force of Will」以外では目くらましくらいしかクリーチャーのカウンターはありません。



 ちょっと眠気が強すぎるのでここまで。

 また後編を書きます。

 サイドボードにつむべき対策カードとかも次回に。
 
【レガシー】初心者向けの、対エンチャントレスとの戦い方 および注意点
 ということで、今日はエンチャントレス対策です。

 エンチャントレスとは、「アルゴスの女魔術師」か「女魔術師の存在」を出してから、エンチャント呪文を連打。エンチャント呪文を唱えるたびにカードを引けるため、大量のドローをすることができます。
 そして、「エレファントグラス」や「独房監禁」、「Moat」で身を守り、エンチャント破壊は「真の木立ち」で防ぐ、そして、エンチャントが大量に墓地に落ちていた場合は、「補充」によって戦場に戻す。
 「空位の玉座の印」によってトークンをたくさん生み出すか、「セラの聖域」による大量のマナで、「エムラクール」をキャストしてくるデッキです。

 ぶっちゃけ普通のビートが、真っ向から戦うとまず勝てません。
 ただし、クロックパーミに弱かったり、他のコンボデッキに勝ち目がほとんどないことから、それほど使用者はいません。
 それでも、大きな大会ならば一人は使用者がいるデッキです。

 では注意点を。

1 「アルゴスの女魔術師」「女魔術師の存在」の存在を許さないこと

 その2種が出てしまうと、大量にドローされてしまいます。逆に言うと、その2つがなければドロースペルがほぼないため、大幅にコンボ成立が遅れます。
 いずれは「真の木立ち」か、「生ける願い」によってサーチされてしまいますが、それまでに十分に時間をかせぐことが出来るかと思います。

 カウンターやハンデスがあるならば、この2種を出来るだけ落としましょう。
 もしも場に出た場合には、女魔術師の存在に対しては、メインなら突然の衰微などですぐに除去、アルゴスの女魔術師には単体除去が効かないため、リリアナで除去しましょう。
 破滅的な行為も良いですね。

 サイド後ならば、仕組まれた疫病で人間(Human) かドルイド(Druid)を指定しましょう。
 あるのならば、「自然に帰れ」や「天啓の光」が極めて効果的です。


2 エンチャント破壊を多く詰むのならば、墓地対策も入れよう

 たくさんエンチャントを破壊したとしても、補充によってまとめて戻ってきてしまう可能性があるため、それを減らしたほうが良いでしょう。
 大祖師の遺産が便利ですね。
 ただし、外科的摘出などは非常に効果が薄いため、やめたほうが良いです。
 あくまで、できるだけテンポを損なわずに対策出来ることが重要です。


3 相手は除去が薄い

 謙虚、忘却の輪の可能性はありますが、それ以外はほとんど除去がありません。
 細かいシステムクリーチャーが頑張ってくれることもあります。
 ガドックティーグやエーテル宣誓会、サリアなども有効です。
 それ以外でも、おおむね通常のコンボ対策も効きます。

 また、たとえ独房監禁で引きこもっていたとしても、死儀礼のシャーマンでチクチクダメージを与えられます。最後のひと押しになることもありえます。



 さて対策となると、正直、これくらいです。
  
 基本的にはコンボ対策はほとんど有効なため、注意点1~3を気をつけながら、早めに倒しましょう。
【レガシー】初心者向けの、対SnT(ショーテル)との戦い方 および注意点
【レガシー】初心者向けの、対SnT(ショーテル)との戦い方 および注意点
「snt 対策」

 さて、今回は、昨日の日記で書いたように、対ショーテルです。

 ショーテル、すなわち、実物提示教育(ショーアンドテル)を使うデッキ、と一口に言っても、大雑把に言って3種類があります。

1つ目は、シンプルなショーテル。
 実物提示教育でエムラクールやグリセルブランド、大祖始を出すだけです。
 青単色、もしくは青黒で、安定感がウリですね。
 思案や渦巻く知識を使ってコンボパーツをそろえ、カウンターでバックアップ。

 とはいえ、実際のところ、このタイプは現在はほぼいないです。

 というのも、ヴェールのリリアナや悪魔の布告、カラカスなどに弱いからです。


2つめは、いわゆる、スニークショー、と呼ばれる青赤タイプ。

 実物提示教育に加えて、「騙し討ち」を採用しています。

 コレを使うことによって、エムラクールやグリセルブランドを出すためのカードが8枚となり、単純に2倍になっています。
 ただし、「騙し討ち」は実質、赤赤を使用する5マナスペルなため、重いです。
 そのため、実物提示教育で騙し討ちを出して、そのままエムラクールを突撃させてきたりもします。
 コレは実に強いデッキです。
 ただし、騙し討ち自体に難があるため、最近はそれほど多くないです。

最後に3つ目、オムニショー、と呼ばれるタイプ。コレが現在の主流です。
 オムニ(全知)をショーテル(実物提示教育)で出すデッキです。
 全知を出したら、エムラクールを0マナで唱えて追加ターンを得たり、無限への突入をプレイしてやりたい放題してきます。
 最近は、ドリームホールまで入っています。
 無限への突入からの勝ちパターンはいくつかありますが、基本的に無限への突入を打たれた時点で勝ち目はなくなります。
 (デッキ内すべてのカウンターを全知によるノーコストでプレイしてくるうえに、バウンスでパーマネントは排除して安全に勝ち手段を唱えてきます)

 このデッキの利点として、青単色で非常に安定している、という点があります。
 青単色のため、「古の墳墓」「裏切り者の都」を大量に投入し、安定したマナ加速を可能にしています。

 

 さて、ではこのデッキと対戦した場合の注意点をあげていきましょう。


1 土地破壊はするな。基本的には時間の無駄。
 
 よく、相手があまり土地を出していない様子をみて、土地を攻めていくプレイヤーがいますが、実はコレは間違いです。
 というのも、ショーテル側は土地が盤面になくても、いつでもショーテルを打つことが出来ます。(水蓮の花びら+2マナランド)
 そのため、ターンを消費して土地を攻めていくと、ジリ貧になりやすいです。気をつけましょう。
 もちろん攻めながら片手間に土地を攻める(不毛の大地など)というのは有効ではあります。特に、ハンデスでショーテルを落とし、ドリームホールのプレイを相手が狙っている場合には有効です。
 ただし、自分の展開、行動を阻害しては意味がないため、十分注意しましょう。


2 どのタイプかを判断しよう
 赤マナソースが見えたら、とりあえず実物提示教育+騙し討ちを警戒し、青単だったら、実物提示教育+ドリームホールを警戒しましょう。


3 メインからのある程度の対策をとる

 コレに関しては、大会に出る以上、どのデッキを使用するとしても、現状必須だと言えます。
 なんせ、8人大会に参加したら、1人はいると思っても間違いではありません。少なくとも16人大会ならまず間違いなく1~2名はいます。
 つまり、非常に対戦する可能性が高いです。それだけ当たる可能性が高い相手に対して、無策では勝ち目がありません。

 メインに入る対策としては、コンボ全てに効くカードとして、ハンデス、カウンターがまず挙げられます。
 逆に、エンチャント・アーティファクト破壊は対策になりません。
 実物提示教育で全知を出された場合、こちらにエンチャント破壊があったとしてもプレイするタイミングがありません。全知を出した相手は、優先権をこちらにまわさずに、即エムラクールor無限への突入をプレイしてきます。その時点で負けですね。
 
 ある程度早いデッキ専用となりますが、ヴェールのリリアナ、「Karakas」、Karakas をサーチしてこれる聖遺の騎士なども効果的です。
 早いデッキの場合、相手が全知+エムラを揃える時間がなくて、実物提示教育でエムラやグリセルブランドのみを出してくる可能性があるからです。
 とはいえ、ドロースペルを連打されればすぐにコンボパーツがそろってしまうため、なかなか厳しいというのが正直なところです。

 つまり、逆に言うとハンデスもカウンターも入っていないデッキは、非常につらい戦いをしいられるわけです。
 しかし、実際のところ、しっかりと組みさえすればZooなどでもショーテルに勝てる可能性はあります。



4 実物提示教育を打たれた時に、こちらも出せるカードを入れる
 (主に、CIPクリーチャー)

 具体的には、白が入ったデッキなら、「忘却の輪」、青ならば「ヴェンディリオン三人衆」などを入れることですね。
 特に、忘却の輪は、意外に強力です。メインから投入出来る上に、ほとんどのデッキに対して腐ることがないです。ただし、ちょっと重いです。
 Zooのような早いデッキを使っていて、手札に忘却の輪があれば、1戦目は勝ったも同然です。
 相手の実物提示教育で忘却の輪を出せれば、相手の出した全知やエムラクールを安全に除去できます。クァーサルの群れ魔道士などと違って、出した時に誘発するため、仮に相手が全知を出していても、エムラクールをプレイするタイミングがありません。
 少し前ならば、実物提示教育で聖遺の騎士を出し、Karakasをサーチすれば勝てる、という事も多かったのですが、全知型が増えてからは厳しくなりましたね。 

 また、サイド後で、エンチャント破壊を投入した場合には、CIPクリーチャーなら何でも最低限の効果があります。
 CIP能力がスタックにのっている間に、エンチャント破壊で全知を壊せば、エムラクールをプレイされなくてすみます。
 ただし、そういう状況でもないと、エンチャント破壊は使えないため、あまりオススメできません。
 クァーサルの群れ魔道士のように、打点として使えて、エンチャント破壊としても使えるカードでなければ、投入する価値は低いです。 


5 専用のサイド、もしくは効果的なサイドカードを入れる

 どうしてもショーテルに負けたくない、という気持ちが強いなら、専用のサイドも有効です。
 どの色でも有効な対策として「絶望の天使」が有名です。
 相手の出したカードを破壊しながら、5点クロックを作り出すことが出来ます。

 ただし、最近のショーテルは、サイドにもみ消しを入れてくる場合も多いため、注意が必要です。

 ちなみに、金粉のドレイクはオススメしません。
 エムラクールと交換は出来るのですが、全知や騙し討ちを出された場合に無力だからです。

 効果的なカードとしては、赤ならば、「赤霊破」、黒ならハンデス。白なら、エーテル宣誓会の法学者、サリア、忘却の輪、青ならば、カウンター(狼狽の嵐や被覆など)、ガドックティーグ、などですね。
 重いですが、先に出せるのならば、ネザーヴォイドや殺戮遊戯も効果的です。
 もし、真髄の針を入れる場合は、騙し討ちを指定しましょう。逆に言うと、騙し討ちが入っていないタイプのショーテルに対しては、入れる必要がないです。



6 ドリームホールの効果は、全員が使える

 ドリームホールの効果は、全てのプレイヤーに影響します。
 そのため、相手と同じように、こちらも全ての呪文がピッチスペルになります。
 マナがないときでも、カウンターやエンチャント破壊などがうてるようになるため、覚えておくと効果的です。


7 エムラクールを出されても諦めるな

 エムラクールは確かに強いのですが、おそらくは1回殴られても死にません。
 もし、事前にある程度のクロックを出し、相手のライフを攻めていた場合は、そこからでも逆転が出来る可能性があります。
 滅殺6というのは、逆に言うとパーマネントが7枚以上あれば、1枚は攻め手を残すことが出来るということでもあります。



 大雑把にいうと、大体こんな感じだと思います。
 正直言って、非常に強いデッキです。ある程度対策をしなければ勝ち目がないため、しんどいですね。

 もし当たった場合は、相手のコンボが成立する前にライフを削っていく必要があります。
 相手の妨害をしながら、なるべく早くライフを減らしきれるように頑張りましょう。


 ドレッジと違って、明確な弱点などが少ないため、劇的に勝率を上げることは大変かと思います。
 ↑の注意点に気をつけながら、サイドカードなどを駆使して戦いましょう。
 
【レガシー】初心者向けの、対ペインター・グラインドストーン と、謙虚などの相互作用
【レガシー】初心者向けの、対ペインター・グラインドストーン と、謙虚などの相互作用
 さて、今日は対、ペインター・グラインドストーンというデッキの解説と対策・・・なのですが、謙虚の話がメインです。

 ペインター・グラインドストーンとは、

絵描きの召使い (2)
アーティファクト クリーチャー — カカシ(Scarecrow)

絵描きの召使いが戦場に出るに際し、色を1色選ぶ。
戦場に出ていないすべてのカード、呪文、パーマネントはそれの他の色に加えて選ばれた色である。
1/3

を出して、色を選ぶ、そして、

丸砥石 (1)
アーティファクト

(3),(T):プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分のライブラリーの一番上から2枚のカードを自分の墓地に置く。それらのカードが共通の色を持っている場合、この過程を繰り返す。

 を出して、能力を起動する。

 そうすると、対戦相手のライブラリーが全部墓地に落ちるため、次のターンの相手のドローステップに勝利できるというデッキです。


 基本的にこの2つのカードがキーカードとなるため、当然それを阻止すればいいわけです。
 もちろん対戦相手は、その2つを揃えるために、「直観」「帝国の徴募兵」「粗石の魔道士」「ゴブリンの溶接工」といったカードで揃えてくるわけです。

 他は通常のコンボデッキに似ているのですが、絵描きの召使いで色を指定できるため、メインから「赤霊破」や「水流破」といった一色を狙い打ちしたカードを採用できるのが強みとなっています。


 さて、今回気をつけないと行けない点は、「絵描きの召使い」と「謙虚」の効果の影響です。

 話に聞くところによると、

 プレイヤーA 絵描きの召使い(指定は赤)をコントロール
 プレイヤーB 謙虚をプレイ。
 プレイヤーA 非常に困った様子とセリフを喋りながら、もう一枚の絵描きの召使いをプレイ(色を指定せず)
 プレイヤーB 謙虚で安心をしており、余裕を見せている。
 プレイヤーA 丸砥石をプレイ。プレイヤーBに対して起動。
 プレイヤーBは「ライブラリーが2枚削れるだけでしょう」と言い、クリーチャー除去を持っていながら何もせず。
 プレイヤーA 丸砥石の能力が解決される段階で、能力の説明と、謙虚と絵描きの召使いの相互作用を説明し、相手のライブラリーを全て削り切る。
 プレイヤーB 敗北

 という事があったそうです。

 ここでポイントとなるのは、謙虚でクリーチャーは能力を失うため、絵描きの召使いがいても大丈夫だと思っていた、という点です。

 さて、簡単に言うと、謙虚が出ていても、絵描きの召使いの能力は失われません。
 コレは、月の大魔術師についても同様です。


 謙虚などといった、継続的な効果には、「種類別のルール」というものと、その適用順というものがあります。
 そして、絵描きの召使いの色変更能力は、謙虚による能力変更よりも前に適用されます。

 要するに、謙虚があっても、絵描きの召使いは止められないということです。
 正直言って、とても直感的にわかりにくいんですけどね。



 下記はややこしいので、あんまり初心者向けではないです。
 WIKIから引用しますが

オブジェクトの特性に関する継続的効果は、以下の7つの種類別に分類される。
第1種:コピー効果(例:細胞形成/Cytoshape)
第2種:コントロール変更効果(例:不忠の糸/Threads of Disloyalty)
第3種:文章変更効果(例:幻覚/Mind Bend)
第4種:カード・タイプ・サブタイプ・特殊タイプ変更効果(例:自然の類似/Natural Affinity)
第5種:色変更効果(例:純粋の色/Purelace)
第6種:能力追加、能力除去効果(例:原初の激情/Primal Frenzy)
第7種:パワー・タフネス変更効果

第7種に関してはさらに細分化されており、以下の種類細別に分類される。
7a:パワーやタフネスを定義する特性定義能力の効果(例:ルアゴイフ/Lhurgoyf)
7b:パワーやタフネスを特定の値にする効果(例:木化/Lignify)
7c:パワーやタフネスを(特定の値にするのではなく)修整する効果(例:栄光の頌歌/Glorious Anthem、巨大化/Giant Growth)
7d:カウンター(+X/+Yカウンター)による効果
7e:パワーとタフネスを入れ替える効果(例:熱を帯びた夢、萬迩智/Mannichi, the Fevered Dream)


 この中で、数の小さいものから順番に適用されます。

 謙虚は、能力を失わせる(第6種)、パワータフネスを1にする(第7種のa)です。
 それに対し、絵描きの召使いは色を変更する(第5種)です。

 そのため、謙虚と絵描きの召使いの出す順番に関係なく、常に絵描きの召使いの能力が先に適用される、というわけです。

 公式ホームページのこの記事に詳しく書いてありますので、そちらを参照して頂けると、より細かく、正確に理解出来るかと思います。

 http://mtg-jp.com/reading/wpn/001316/
【レガシー】初心者向けの、ドレッジの使い方 および注意点
 さて、ということで、今日は前回の続きです。

 今度は、実際にドレッジを使った場合の注意点についてです。

 実際にドレッジを使うつもりがなく、対策するだけにしても、使う側の視点も知っておいたほうがより効果的ですしね。


 さて、ドレッジの基本パターンのおさらいです。

 基本的な動きは、以下のものになります。

1 「ライオンの瞳のダイアモンド」や「朽ちゆくインプ」などで、発掘クリーチャー(「ゴルガリの墓トロール」や「臭い草のインプ」)を墓地に置く。

2 ドロースペルを使い、それを発掘で置き換える。
 ※この際に、例えば「信仰無き物あさり」を使って、2枚引く場合、1枚目を発掘に置き換えて、その時に発掘クリーチャーが墓地に落ちれば、その発掘クリーチャーでも発掘できます。だから、最初に墓地に発掘クリーチャーが1枚落ちただけでも、次からドローを置き換えることによって、がんがんライブラリーを削ることが出来ます。

3 発掘によってライブラリーが削られ、「ナルコメーバ」が戦場に出る。
 
4 墓地に落ちた「陰謀団式療法」をフラッシュバックして、相手の手札から疲れたら困るカードなどを取り除く。
 この際に、墓地に「黄泉からの橋」が落ちていると、トークンが出てくる。「黄泉からの橋」が3枚以上落ちてて、トークンが3体でるとベスト。

5 出てきたトークンや、ナルコメーバ、イチョリッドなどを生贄に、「戦慄の復活」をフラッシュバック。
 この際に、「黄泉からの橋」の効果でトークンがたくさん出てくるはずです。
 そして、「戦慄の復活」で「炎の血族の盲信者」を釣り上げて、全軍に速攻と+1/+1をつけて、殴って勝ち。
 もしくは、「エメリアの盾、イオナ」みたいなデカブツを釣り上げる。

 これらの動きを、2、3ターンで行うわけです。


さて、注意する点ですが。


1 陰謀団式療法の指定するカードと、対象について

 まず、最初の指定は、相手のセットしたランドで決めます。
 そのおいた土地を使用するデッキタイプの中で、もっとも使われたくないカードを指定するわけです。
 例1 相手がサバンナから教主スタートだった場合。
 →マーベリックで確定。この場合、まず「緑の太陽の頂点」が危険。メインから投入されている可能性の高い、「漁る軟泥」をサーチしてこられてしまいます。
 
 例2 相手が青がらみのフェッチランドセットだけだった場合。
 →コンボか青白奇跡などのコントロール系と判断。とりあえず「渦巻く知識」と言っておくと安心。青ならまず間違いなく4枚はいっていますしね。「WILL」でもオッケーです。


 あと、忘れる人がたまにいるのですが、陰謀団式療法は、対象のプレイヤーです。
 あまりやりたくはない動きではありますが、初手がドローカード複数、発掘クリーチャー、土地、陰謀団式療法という場合は、自分を対象にうつことが結構あります。
 本来ならディスアドバンテージもいいところですが、勝つためには重要な動きなので、覚えておいたほうがいいです。


2 積極的にマリガンを行うこと

 ドレッジは、多少マリガンしても大丈夫なデッキです。
 普通のデッキ同士の対戦の場合、1枚1枚のカードアドバンテージが重要です。しかし、ドレッジは墓地というリソースをメインに使うため、ハンド枚数で多少差がついても問題ありません。
 むしろ、ドローを発掘に置き換える関係上、初手にないカードはもう手札にはいらない、と考えても構いません。
 だから、初手が非常に重要になります。

 初手で、発掘やドロー、ディスカード手段がなかったら、迷いなくマリガンすべきです。
 たとえトリプルマリガンしようが、それらさえ揃えば安心です。


 サイド後は特に重要です。
 1戦目は非常に有利に戦えるわけですが、相手に死儀礼のシャーマンが入っていた場合などは、サイド後は1ターン目にセットされる可能性が高いと考えるべきです。
 他にも、サイドボードとして投入される可能性の高いカードを想定し、対策を取る必要があります。
 
 つまり、よほどぶん回りパターンでない限りは、初手にサイドカードがなかったらマリガンしても構いません。


 
3 戦慄の復活に頼り過ぎない
 
 特にサイド後はそうなのですが、戦慄の復活の復活で「炎の血族の盲信者」を釣って一撃必殺、という動きはあんまり出来ませんし、勝率もあがりません。

 とりあえず、イチョリッドやナルコメーバから出たゾンビトークンでコツコツ殴っていく、という動きが非常に重要になります。
 要するに、ちょっと変わったビートダウン、的な動きをするわけです。
 イチョリッドの良い点として、墓地から直接出てくるため、カウンターされず、ターン終了時に死ぬ際に、橋さえあればゾンビトークンを残してくれる、という点があります。

 ビートプランを選ぶ際には、陰謀団式療法で、剣を鍬にを指定しておくと安心です。


4 サイド後は地獄だとよく言われるが、そうでもない

 一般的に、サイド後の辛さを言われますが、大会ではそうでもないです。
 最近は墓地対策が減ってきており、「墓地対策は、サイド後の外科的摘出2枚だけです」みたいなデッキも多いです。
 そのため、サイド後だからといっても、劇的につらくなるわけではないですし、サイドインされるカードを想定できていれば、それに対するサイドカードを入れることが出来ます。

 ただし、経験則などが非常に重要になるため、サイドボードは非常に悩みます。
 もしも友人と練習する場合には、必ずサイド後の対戦を中心にお願いしましょう。そのほうが経験が増えます。

5 ナルコメーバはムダにするな

 発掘をしているとナルコメーバが戦場に出てきますが、コレを無駄にしてはいけません。
 何のプランもなく、墓地に橋が落ちていないの陰謀団式療法を使うとかは、もっての外です。
 最低でも1枚、出来る限り2枚以上橋が落ちていなければ、生贄に捧げないほうがいいです。
 実は飛行を持っているため、レガシー環境ではほぼ毎ターン1点クロックを刻む事もできます。地味すぎるのですが、ビートプランの事を考えると、無視はできません。


6 発掘クリーチャー単体での強さを生かすこと。
 ※臭い草のインプはほぼ接死持ち。ゴルガリの墓トロールはサイズがすごい。

 臭い草のインプならば、単体でも相手のデカブツを受け止めることが出来ます。
 ゴルガリの墓トロールは単体で相手を倒せることもあります。
 ・・・とはいえ、どちらも通常はプレイしませんし、特にゴルガリの墓トロールが場に出る状況はほぼ負けでしょう。
 が、対戦では色々な状況があります。こういったプランを最初から考えないのでなく、もしもの時の方法として用意しておくのではまた違ってきます。注意しましょう。



 さて、大雑把に書くとこのとおりですね。

 正直、ドレッジはワンパターンっぽい動きをするのですが、ビートダウンみたいに立ち回らないと行けない事も多くあり、プレイングはかなり難しいです。
 ぶっちゃけ初心者にはオススメしません。友人との対戦も嫌がられやすいですしね。
 ただ、一人プレイをしてみると、楽しいですし、使っているカードは、ライオンの瞳のダイアモンド以外は安価なのがいいですね。


 ちなみに、大会には持って行かないほうがいいです。
 墓地対策をがっつり使われるとそれだけで負けますし、何も出来ずに負けて悔しい思いをすることが多いです。
 通常のデッキとは違って、墓地に依存しているため、それを目の敵にされると、ホント何も出来ずに負けます。
 特に最近は、白青奇跡に、「安らかなる眠り」という致命傷カード、緑がらみのデッキや黒絡みのデッキで、「死儀礼のシャーマン」がメインから投入されています。
 そのため、メインから対策されていることになり、そういうデッキと対戦すると、非常に厳しいです。

 コンボは使うより、対策するほうが精神衛生上はよろしいかと思います。

 ともあれ、つたない内容ではありますが、少しでも役に立てば幸いです。
【レガシー】初心者向けの、対ドレッジの戦い方 および注意点
 ということで、今日からちょくちょく、レガシーの有名デッキ相手の戦い方、および使い方を解説してみようかと思います。

 というのも、先日もレガシーの大会で観戦をしていたのですが、対策さえ知っていれば確実に勝てる場なのに、知らないがために負けてしまっていたというのを何度も見たからです。

 レガシーは多様なデッキが存在するため、知識の差で負けてしまう、ということが起こりがちです。
 始めたばかりの初心者や、多少慣れてきたプレイヤー向けに、そういうデッキに対しての、知識としての対策を知って頂ければと思います。

 ・・・とはいえ、私自身大したプレイヤーではないですので、いたらない点も多々あるかと思いますが、ご容赦頂ければ幸いです。

 
 さて、第一回として、対ドレッジについてです

 ドレッジとは、発掘クリーチャーを墓地に落とし、ドロースペルを使うことによって、ドローを発掘に置き換え続けてライブラリーのほとんどを墓地に置くデッキです。
 その後、墓地から出てくる「イチョリッド」や、ライブラリーから落ちると出てくる「ナルコメーバ」を生贄にして、、墓地にある、「黄泉からの橋」で大量のトークンを生み出し、「戦慄の復活」フラッシュバック等によって一気に勝負をつけるデッキです。

 2ターンキル可能な上に、3,4ターンかからずに勝負が着くことが非常に多い、とんでもないデッキです。
 が、当然墓地対策に弱い、という点が欠点としてあげられます。

 さて、上記の事は多少なりともレガシーをかじったプレイヤーなら誰でも知っている事かと思います。
 その中で、注意するべき点をいくつか挙げます。


1 ナルコメーバはいったん墓地に落ちてから、戦場に出る。

 つまり、墓地に落ち、戦場に戻る誘発型能力がスタックにのった段階で、外科的摘出や死儀礼のシャーマンで墓地から取り除くことが出来るということです。
 コレを理解していると、突然死が非常に減ります。

 というのも、多くのドレッジの勝ちパターンは、ナルコメーバかイチョリッドを生贄にしてのゾンビトークンが起点となります。逆に言うと、この2種を場に出させなければ、それだけで勝てるというわけです。
 メインであれば、死儀礼のシャーマンを起動できる状況にしておき、この点に気をつければ極めて有利に戦うことが出来ます。


2 黄泉からの橋は、能力の解決時に墓地になければ、効果を発揮しない。

 if節ルールというのがあり、とっても簡単に言うと、
 「クリーチャーが墓地に置かれることで能力が誘発しても、解決時に黄泉からの橋が墓地になければ効果は及ぼさない」ということです。
 そのため、相手のクリーチャーが戦場から墓地に置かれて、黄泉からの橋の能力が誘発したとしても、自分のクリーチャーに稲妻でも打って、墓地に置くことで、黄泉からの橋を追放することができます。この場合、当然トークンは出て来ません。


3 陰謀団式療法は、解決時にカード名を指定する

 これは当然ではありますが、解決時にカード名を指定します。
 そのため、もしもどうしても捨てたくないカードがある場合は、それに対応して使いましょう。
 とはいえ、大体1回めは当たらないものです。ブラフや言葉を使った揺さぶりに気をつけましょう。


4 黄泉からの橋は、戦場から墓地に落ちなければ誘発しない

 これも当然ではあります。ここで重要なのは、相手に生贄にささげるタイミングを与えなければ、「剣を鍬に」などで安全に除去出来るということです。
 相手の生贄手段は、戦慄の復活と、陰謀団式療法のみです。
 つまり、ソーサリータイミングで生贄に捧げてくるということです。

 イチョリッドなら、アップキープに除去。
 ナルコメーバなら、2体以上まとめて落ちた場合には、1体目が戦場に出て、もう1枚が解決される前に、1体は除去出来ます。


5 「セファリッドの円形競技場」は、スレッショルドでなければ能力は使えない

 そのため、相手の墓地の枚数には気を配りましょう。
 死儀礼スタートなどで、相手の墓地が増えにくくなっている場合、セファリッドの円形競技場があっても、墓地に7枚ない状況になることがあります。
 その場合、相手も間違えて、墓地に7枚カードがなくてもセファリッドの円形競技場を使う場合もありえますので、気をつけましょう。
 このカードを起動されて、発掘を行われた場合は、非常に危険な状況になります。



 さて、実際の戦いの際には、相手の初動を防ぐことが重要になってきます。

 相手の初手のカードの中で、特に危険なのは、ライオンの瞳のダイアモンドな事が多いです。もし、カウンター出来るのならば、カウンターをしておいたほうが無難です。
 本来ドレッジは、発掘クリーチャーを墓地において、それからドロースペルを使うという手間をかける必要があります。
 そのため、ディスカード能力を持ったクリーチャーやカードが投入されています。
 (朽ちゆくインプ、信仰無き物あさり)
 ダイアモンドは、単体でディスカード出来るうえに、出たマナで信仰無き物あさりをフラッシュバックすることも出来るというすぐれものです。注意しましょう。

 ちなみに、「ライオンの瞳のダイアモンド」、「発掘クリーチャー」、「打開」という3枚が初手にあった場合が、ドレッジの最高パターンです。
 状況によっては1ターンキルされる可能性まであります。恐ろしいことです。

 とはいえ、そうそうぶんまわりはしないため、上記の注意点に気をつけて戦いましょう。
 メインに死儀礼のシャーマンが入っていて、先手で置けると相当有利になります。


 さて、サイド後は、当然こちらは墓地対策を入れるため、かなり楽になります。
 それに対してドレッジ側は辛いわけです。
 多くのドレッジ側は、サイド後は、よほどぶん回りハンドでなければ、マリガンをしてサイドボード対策を引いてこれるように動きます。

 注意するサイドボードカードとして、相手がよくサイドインしてくるのは、
 死儀礼を使っている場合・・・「炎の嵐」
 トーモッドの墓所や、大祖師遺産・・・「真髄の針」
 虚空の力戦・・・「蒸気の連鎖」
 カウンター多めのデッキやコンボなど・・・「暴露」
 同型・・・「虚空の力戦」

 などです。サイド後に相手がマリガンしている場合は、これらを探すためにマリガンしていると考えた方がよいです。
 死儀礼をまとめて並べて、炎の嵐でまとめて焼かれるなどないようにしましょう。



 簡単に書きましたが、こんな感じですかね。
 今度はドレッジを使う際の注意点や、対カナスレ、対SNT、対ANT、対エンチャントレス、などを書いて行きたいなぁ・・・と思っていたりします。

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