ということで、ネタバレありです。

 本当にネタバレまみれなので、未プレイ者は、見ないことをオススメします。

 そして、辛口です。


 ゲームとしては非常に面白かったのですが、それだけに、惜しいところが色々と目につきます。

 自分は購入して満足しています。他の人のもプレイしてもらいたい出来だと思います。

 でも、だからこそ、気になる点がいくつもあるため、それを挙げておきます。






 まず、ストーリーは本当によろしくないです。

 あと、ストーリー以前の、各人物同士の会話について、シナリオライターはもうちょっと考えたほうが良いと思います。


 ストーリーは、

1 しゃべる本が記憶喪失のため、その記憶を取り戻すために、レシピを発見する。
2 レシピを集めると、本が記憶を取り戻し、色々あって、人型になる。
3 人型になって、さらにレシピを集めると、いきなり自宅から、封じていた昔作ったアーティファクト的な釜への道の封印をとく。

4 当然その釜を狙っている人もおり、こちらより先に到着されて奪われる。
5 しかも、その釜を狙っていた人物を見張り、その釜を使わせないために封印していたというのを思い出す。

6 その人物に勝ち、めでたしめでたし。


 というものです。つまり、しゃべる本は可愛いのですけど、本当に残念な役割になってしまっています。

 誰でも欲しがるようなものを、いきなり開放したら、当然みんなに狙われる事になるでしょう・・・
 しかも、その封印のために身体を本に変えてまで、何百年も生きていたとなると、正直報われないと思います。


 あと、キャラクターは本当にみんな良い人ばかりでした。もう、何一つ悪意のない世界で、正直びっくり。
 最後まで誰も不幸にならない(敵も見方も全て)というすごい世界。
 癒やしの世界としては、アリなのかと思います。


 で、一番気になったのは、各人物同士の会話です。

 街で、いろいろな人とあったり、家に人が訪ねて来たりするのですが、会話の最後に非常に高頻度で「では私はこれで失礼します」「ではさようなら」というような、別れのシーンが入ってきます。

 これが本当に多すぎて、イヤになります。

 わざわざ家に来て、一言だけ話したらすぐ帰っていったり、イベントで2,3言話したらすぐ別れのシーンになります。

 ラスボス戦後だと、幼なじみたちがわざわざ家に来たのに、一言だけ喋って帰っていってしまいます。


 よく、外のゲームだと、画面が暗転したり、切り替わったり、「色々話した」とかの表示が出たりと、いろいろ喋ったという雰囲気を出しています。

 ところがこのゲームだと、そういう表示がないため、ちょっと喋ったら、すぐに別れる、という光景になっています。それが本当に気になりました。



 ゲーム的にはコツコツ錬金して戦うという感じで面白いです。
 
 ただし、錬金術はシステム的に面白いのですが、複数まとめての錬金が出来ないのがものすごい面倒です。

 依頼では、複数個のアイテムを要求されるのですが、それは1回では錬金できないため、何度も錬金しないといけないことになります。

 それを避けるためには、1つ作ったアイテムを量販店に登録して、1周間ほど待って量産されてから、まとめて購入。依頼達成。という流れになります。

 非常にテンポが悪くなりがちです。


 あと、金策にかなり苦労するゲームです。
 通常では問題ないのですが、武器、防具の強化について、異常にお金がかかります。
 
 ゲーム内でもオススメされたりするのですが、高すぎて使えないです。

 自分は結局、強化することなくラスボスまで行ってしまいましたしね。

 もちろん、お金を多く落とす敵相手に、稼ぎをすれば大丈夫なのですけど、それをする頃には強化をする必要がなくなっています。(武器を強化せずとも、序盤から強い特性をつけられるため、それだけでラスボスまでイケる)

 序盤は、武器に、「攻撃強化」をつけ、それから「軍神の力」を目指します。
 防具系は、銀芋から手に入る「変異物質」が異常に便利なので、それど防御強化でオッケーです。

 残念ながら、必殺技の強化とか、状態異常を与えたりとか、ブレイクダメージ増加とかは意味が少ないです。

 そのため、数多く存在する付与能力なのですが、最終的には、純粋なステータス、攻撃力などの強化ばかりをつけることになります。あとは、アクセサリに「消費MP半減」☓2(消費MP0になる)くらいですね。

 その辺りは本当に残念だったと思います。ステータス強化をして物理で殴るのが安定なのは、妥当なのですけどなんとも・・・


 ともあれ、それらを考えながら、錬金術を駆使する楽しさは本当に面白いです。

 あとあと、ウリになっていた、「ドールメイク」なのですけど、コレは考えなおして欲しいです。
 というか、不便すぎてありえないと思います。
 せめて、パラメーターの変化をもっと大きくするか、変化を決定する前に、グラフィックを表示させる、というどちらかにするべきです。

 多分プレイすると、よくわかると思います。
 


 あと、個人的には、時間制限はやっぱり合ったほうがいいと思いますけどね。

 (時間制限のあるマルチエンディングなアーランドシリーズが個人的には最高傑作だと思っています。トトリ、メルルは本当に好きです。)


 ああいう時間制限がないと、量販店に登録、すぐに1周間寝て量販店のアイテムを購入、というような、何ともゲーム的な行動になりがちです。
 なるべくやらないようにしていたのですけど、後半からは面倒になってしまって、その行動を繰り返してしまいました。キャラクター的にはちょっと・・・と思いますしね。


 キャラクターとしては、まあ、悪く無いと思います。イラスト的に特別な魅力があるとは思いませんけど、ツンデレな銃使い(男) とかの会話は、結構好きでした。

 イラスト的には、本屋のお姉さんが一番好きです。すごい可愛い。仲間にしたかったですね。
 幼なじみの剣使いも可愛いです。


 イラスト的に一番嫌いなのは、鍛冶屋さん。ビジュアル系っぽい服を着て鍛冶作業をしているのが違和感ありすぎでした。・・・どう考えてもその服は鍛冶屋に向いていないと思います。
 アーランドのハゲルさんを見習うべき。


 
 さて、色々と辛口でしたけど、正直、次回作を購入したいと思っています。
 面白いからこそ、細かいことが気になるという感じですね。

 なんだかんだ言って、時間を忘れてしまうほどにハマったので、オススメです。

コメント

マイ愛すくりーむ
2015年12月21日22:43

一通りおっしゃる通りでウンウン頷きながら拝見してました。
時間制限がなくなる事でアトリエらしさがなくなりながらも、これで初心者がとっつきやすくなっていると思うのでトントンかなーって思います。
個人的に残念だったのはエンディング分岐がなかったことですかね。

ZENO(ゼノ@ 5色の人)
2015年12月23日1:36

>毅然さの化身(HMO)さん
読んでいただきありがとうございます。
確かに初心者や一般向けなんでしょうね。時間制限のないストレスフリーな作りだから、のんびりのんびりには合ってますもんね。実際、気楽に楽しめた良作でした。

エンディングの分岐がなかったのは残念ですね。いわゆる周回プレイや、やり直しといったプレイもなくなりますし、完全に一本道のストーリーになってしまいますもんね。

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