【レガシー】初心者向けの、対黒単Poxとの戦い方 および注意点(後編)
【レガシー】初心者向けの、対黒単Poxとの戦い方 および注意点(後編)
【レガシー】初心者向けの、対黒単Poxとの戦い方 および注意点(後編)
 少し時間がたってしまいましたが、前回の続きです。

 前回
 http://pendrell.diarynote.jp/201310152051245763/


 前編では、黒単Poxについての解説をしました。

 今回はその対策と、サイドカードについてです。


 まず、戦うための基本としていくつか


① 土地を大切にしよう。


 黒単Poxの基本の勝ち筋は、ランデスによるデッキの機能不全になります。
 そのため、土地多めのハンドをキープする、渦巻く知識で土地をライブラリーに戻さない、といった事だけでも十分な対策になってきます。

 ただし、単純に土地を多くキープするだけでは、「世界のるつぼ」による「不毛の大地」の再利用などでいずれは土地がなくなってしまいます。


② アーティファクト等の置き物対策をしっかりしよう

 黒単Poxは、デッキの性質上、ノンクリーリャーのため、置き物に頼る傾向が強いです。
 そして、速攻でライフを削ってくることはありません。
 そのため、Poxと対戦する際には、サイドから置き物対策は全てサイドインして良いと思います。
 
 特に注意するものとして、
 「世界のるつぼ」・・・「不毛の大地」「ミシェラの工廠」などを再利用されてしまうため、最も注意しないといけない。
 ほとんどのPoxには、2枚の「世界のるつぼ」が入っています。気をつけましょう。

 「Nether Void」・・・何らかの呪文を唱えた際に、3マナ追加で払わないと打ち消すという能力が誘発する置き物。
 ちなみに、別に払わないでも良いです。
 そのため、無駄に手札を使う事もできますし、「エムラクール」「突然の衰微」などの打ち消されない呪文に対しては何の影響も与えません。

 「呪われた巻物」・・・序盤では無意味です。ただし、後半は3マナで2点ダメージを与えてくるため、やっかいになります。Poxだと、お互いに手札が0になりやすいため、強いです。

 この中で、とにかく「世界のるつぼ」だけは必ず対処しましょう。
 Poxはドロー呪文やアドを取るスペルなどがないため、何度も使われる土地破壊がなければ、対処ができる可能性が十分にあります。


③ 相手はこちらの置き物に触れない

 Poxは黒単のため、当然アーティファクトやエンチャント、PWに触るのは苦手です。
 緑や白を足して、対応力を上げたバージョンであっても、やはり置き物が苦手なのはかわりません。

 そのため、「苦花」「遍歴の騎士、エルズペス」といったトークン生産系の置き物がとても有効です。
 また、マナアーティファクトやドローエンジン(森の知恵等)も有効です。

 そのため、置き物を出せる機会があれば、積極的にプレイしていきましょう。
 手札に温存しておいても大量のハンデスによっていずれは失ってしまいます。


④ 相手のライフは積極的に削っていこう

 基本的にPoxはライフを得られません。
 (ごくごくまれに、「闇の旋動/Spinning Darkness」がデッキに1枚だけ使われていることもあります)
 そして、早いデッキではないです。盤面を制覇してからじっくり攻めてくるタイプです。
 打点も低いです。

 そのため、積極的に相手のライフを減らすように心がけていくと、それだけで有利にたてる場面も出てきます。
 
 また、クリーチャーを並べるカードは基本的に有効です。
 生贄系除去が多いため、複数出せば対処しきれなくなるからです。

 特にメインだと「未練ある魂」は非常に強力ですね。
 サイド後は、「仕組まれた疫病」or「夜の戦慄」は覚悟しないといけませんが、それでも強力です。


 さて、サイドに関してなのですが、まず、黒単Pox側がよく使ってくるサイドボード一覧です

 まず、黒系ならば定番なもの

 「非業の死」・・・対緑系のクリーチャーデッキ。
 「美徳の喪失」・・・対白系のクリーチャーデッキ。
 「仕組まれた疫病」・・・部族。クリーチャーデッキなどなど。幅広いため便利
 「真髄の針」・・・対コンボなどいろいろ。

 「夜の戦慄」・・・未練ある魂対策。マーベリック、デスアンドタックス系対策。

 「外科的摘出」or「根絶」・・・定番の墓地対策。ただし、黒単という利点を活かして、「根絶」を使う場合もあります。その場合は対応するのが非常に困難なので、覚えておいて良いと思います。

  ちょっと変わったもの

 「Dystopia」・・・黒でありながら、クリーチャーだけでなく、緑と白のエンチャントも破壊できる。「森の知恵」や「安らかなる眠り」など、様々なエンチャントを割れるため、結構使われています。

 「The Abyss」・・・毎ターンクリーチャーを破壊する。他のこの系統のエンチャントと違って、戦場からクリーチャーがいなくなっても残り続ける。
 そのため、まとめて何体かクリーチャーを出せなければ攻め手を用意できなくなります。
 ただし、対象をとるため、プロテクション黒には効きませんし、呪禁にも効きません。(能力のコントローラーは対戦相手、つまりThe Abyssのコントローラーです。)

 「Chains of Mephistopheles」・・・色々と長く書いてある。 要するに、自分のターンのドローステップで引ける最初のカード以外でカードを1枚引く場合には手札を1枚捨てないと引けない。捨てれない時は引けない(引くはずだったカードを墓地に置く)。

 渦巻く知識を使うと、手札を1枚捨てて1枚引くを3回行い、それから2枚をライブラリーに戻すことになる。(手札5枚の状況から、手札の渦巻く知識を使うと、1枚引いて1枚捨てるを3回行ってから、手札からライブラリーに2枚戻すため、最終的に手札が2枚になります)
 つまり、渦巻く知識がプレイされなくなります。
 ちなみに、「衝動」などの手札に加える系は影響がありません。


 というカードが主に使われます。対戦する際には、ドレをサイドインされるのかを想像してみても良いかもしれませんね。


 Poxに有効なサイドカード



  「神聖な力戦」・・・対象になることを防ぐ。前述の「Dystopia」以外で除去されることは少ないため、非常に有効。

 「聖なる場」・・・めったに使われることはないし、その価値も薄い。ただし、黒単Poxだけにはクリティカルです。

 「抑制の場」・・・起動のマナを増やす。ただし、相手の「世界のるつぼ」を壊せていないと意味が薄い。

 「因果応報」・・・一応挙げましたが、サイドに積む価値はありません。黒単Poxにのみ有効ですし、4マナと重いしイマイチすぎです。

 「未練ある魂」・・・単純にトークンをばらまけるだけで強力。ハンデスにも強い。




 「相殺」・・・地味に便利。壊せないためコレと「師範の占い独楽」が揃えばロック完了ですし、単体でもアドを十分取れそうです。 


 アーティファクト破壊系・・・アーティファクトに頼っているデッキのため、アーティファクト破壊自体が有効。特に「古の遺恨」は手札から捨てられても使えるため、とても強力。

 「硫黄の渦」・・・出れば毎ターン2点確定のため、ライフに差がついていれば試合が終わります。




 「森の知恵」・・・安定して土地を出せるし、相手が攻めてくるのが遅しため、ライフも払いやすいです。
 
 「たい肥」・・・最近あまり見ません。ただ、相手のハンデスが非常に弱くなる上、何かされるたびにカードを引けるため強力。

 「壌土からの生命」・・・対土地破壊。便利です。


多色

 「鷺群れのシガルダ」・・・「非業の死」系以外では除去されないため、出ればほぼ勝ちです。

無色

 マナアーティファクト全般・・・例えば「モックス・ダイアモンド」「金属モックス」。単純に壊せないマナ源になるため便利。

 「世界のるつぼ」・・・土地を戻せるので非常に便利。黒単Pox側も確実に使っているため、まず相手の「世界のるつぼ」は必ず壊しましょう。


 他

 置き物全般・・・基本的に除去しづらいため、とても効きます。
  
 PW・・・基本的に除去手段は、ミシュラの工廠で殴るか呪われた巻物でダメージを与えるくらいしかないため、長持ちする。そして、非常に有効。

 マナを使わないトークン生成系カード・・・「苦花」「ゴブリンの突撃」など

 ドロー系・・・「森の知恵」「師範の占い独楽」など。

 エンチャント・アーティファクト破壊・・・「沈黙のオーラ」「浄化の印章」「原基の印章」など。手札破壊に強く、先に出しておけば相手のネザーヴォイドも大丈夫。


 という感じです。

 とにかく黒単Poxは弱点が色々ありますが、特殊なデッキタイプのため、知らないと何ともならない場合は多いです。備えよう。

コメント

nophoto
root
2013年10月22日4:51

初めまして、毎回楽しく読ませてもらっています。
よろしければエメリアコントロールやエメリアポッドについて書いてもらえないでしょうか?

ZENO(ゼノ@ 5色の人)
2013年10月22日20:12

>rootさん
ありがとうございます。
せっかくなので、それについて書かせていただこうと思います。
あまり詳しくなくて申し訳ないですが、少しでも時間つぶしになれば幸いです。

ZENO(ゼノ@ 5色の人)
2013年10月22日20:17

少しだけコメントが長くなったので、整理しました。
プライス大尉さんから「The Abyssの項なんですが、生け贄ではなく破壊です。」というご指摘を頂きました。完全に間違えておりましたので、訂正させて頂きました。ありがとうございます。

あと、MTGWIKIでは、「被覆が呪禁よりも有効に働く数少ないカードの一つである。」
という文章があり、あたかも呪禁ではThe Abyssの能力を防げないかのような記述があります。ただし、これはおそらく間違いだと思います。

コレまでの様々なQ&Aでは、「能力のコントローラーは対戦相手なので、呪禁を持ったクリーチャーはthe abyssの能力の対象に選べない」とされています。

testingさんの解答から引用させて頂くと、

問:
対戦相手の《The Abyss》の誘発した能力は、私の呪禁生物を対象に選べる?選べない?

回答:
いいえ。《The Abyss》の誘発型能力のコントローラーは依然としてその発生源のコントローラーである対戦相手で、その対象を選ぶのがあなたであるだけです。従って、呪禁持ちのクリーチャーは適正な対象ではありませんし、あなたがわざとあなたのコントロールする呪禁持ちのクリーチャーを対象に取ることもできません。

という解答があります。

そのため、おそらくは呪禁は大丈夫ではないかと思います。

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