ということで、後編です。
青白奇跡の対策などです。
青白奇跡は実にまとまっていて良いデッキですが、いくつか欠点があります。
まず、デッキ的な問題点とは別の話なのですが、根本的な欠点の一つとして、「時間のかかるデッキ」という事が挙げられます。
基本的には青白奇跡は、「天使への願い」で大量にトークンを生み出した時以外は、ヴェンディリオンのようなクリーチャーでコツコツ殴るか、ジェイスの奥義で倒すしかありません。
つまり、相手をコントロールしてから勝ちに向かうため、おおむね時間がかかります。
また、それを助長しているのが、「師範の占い独楽」の存在です。
このカードはモダンで禁止カードになっています。なぜかというと、「強い」という理由だけではなく、「ゲームスピードを遅くする」という理由からです。
そのカードが、デッキの根幹になっており、序盤から常に使い続けるわけですから、試合展開が余計に遅くなるわけですね。
そのため、引き分けが多くなりやすいですし、小さな店舗大会でよく見られる、40分制限の大会では、あまり薦められるデッキではありませんね。
さて、デッキについてですが、基本的にはコンボの成立を防ぎながら戦えば大丈夫です。
カウンターの枚数は実は少ないため、コンボによる妨害が出来ないと、結構もろかったりもしますしね。
ついでに、カウンターが少ない構成上、コンボデッキが苦手です。そのために相殺があるのですが、逆にそれを貼れないと勝ち目は少ないです。
また、青白奇跡の使うコンボは、コンボといっても、すぐに即死するコンボはないです。「Helm of Obedience」コンボにしても、時間がかかりますしね。
そのため、いわゆるフェアなデッキで十分に勝負が出来ます。
さて、昨日のデッキを例にしてもらえばわかりやすいのですが、基本的には「相殺」「精神を刻む者、ジェイス」以外で単純にアドをとれるカードはありません。
そのため、全体除去である「終末」をどのようにして対処するか、が重要になってきます。
そのため、スタンダードでは当たり前のことなのですが、クリーチャーを並べ過ぎない用にしましょう。
普段のレガシーの対戦では、それほど全体除去が使われないため、ガンガン並べるプレイが正解の事が多いのですが、この青白奇跡相手には気をつけましょう。
逆に言うと、「相殺」と奇跡呪文(「終末」「天使への願い」)の2種類に対して解答があれば、とても有利に戦えるというわけですね。
デッキによってはコンボ要素を減らして「瞬唱の魔道士」を追加しているレシピもあるため、追加の除去手段として、「剣を鋤に」や「対抗呪文」を使いまわしてくる事があります。
多くの青白奇跡に使われている相殺コンボですが、「相殺」に関しては、別の日に細かい対応法を書きたいと思います。
ちょっと長くなりそうですしね。
ここでは、「奇跡」の対処について説明します。
まず、「奇跡呪文」とは、
奇跡[コスト] 「あなたがこのカードを引くに際し、これがこのターンに初めて引いたカードだった場合、これを手札から公開してもよい。これによりこのカードを公開したとき、あなたはこれのマナ・コストの代わりに[コスト]を支払うことでこれを唱えてもよい。」
とあります。
つまり、ターンの最初にドローをした時に、もしもそのカードが「奇跡呪文」だった場合に、それを公開しても良い。
公開した場合、「奇跡コストで支払っても良い」という能力が「誘発」します。
(つまり、奇跡コストは誘発型能力によって誘発する)
そして、その誘発した能力の解決中に、呪文を唱える事を許可します。このため、カード・タイプに基づくタイミングの制限は無視する。
(ソーサリーでも相手のターンにプレイできるということです)
※奇跡の誘発型能力の解決前に公開したカードが手札を離れた場合、それを唱える事はできない。 解決後、手札以外の領域に移動し、その後手札に戻っても奇跡コストを支払うことはできない。
以上のため、奇跡を防ぐには、単純に打ち消す、以外にも、「もみ消し」で、手札から公開した時の誘発を打ち消す、「ヴェンディリオン三人衆」で手札からライブラリーの底に送る、といった手段で防ぐ事が出来ます。
また、ドローを置き換えする効果の置き物を設置してあれば、ずっと奇跡の誘発を防ぐ事ができます。
(例:「姥の仮面」といった、全体に影響を及ぼすカードなど)
ともあれ、何らかの方法でコンボと奇跡を防ぐことさえ出来れば、十分に勝算があると言えるでしょう。
本来、ビートダウン系には有利なのですが、デッキ的に、実はジャンドみたいなデッキに対しては時間がかかってしまう事が多いです。
アドを取るカードが多く、「突然の衰微」で「相殺」などのコンボ要素を割られ、「罰する火」があると「天使への願い」奇跡誘発以外では勝ち目がなくなってしまいますしね。
とにかくカウンターが多いデッキではないため、コンボと奇跡に気をつけながら、クリーチャーを並べないようにガンガン攻めていけば勝算が見えますね。
有効なサイドとしては、基本的にはコントロール対策、青白対策のカードはだいたい有効です。
特別なものとしては、
「真髄の針」・・・「師範の占い独楽」を防げます。奇跡デッキの根幹になっているカードのため、非常に重要です。
※プレイする際には、「場に出るに際し、カード名を指定する」ということを忘れないようにしましょう。唱えた時点では何を指定するのかはいう必要がないです。
「ヴェンディリオン三人衆」・・・もともとコントロール相手に有効だが、奇跡を防げるという利点があります。
「仕組まれた爆薬」・・・メインでは対処方法がない。X=0でおいておくだけでも「天使への願い」を防げる。また、マナコストを増やすことで、「相殺」に引っかからないようにプレイすることも出来る。(6マナ払って、カウンター2個置くなど。呪文貫きにだけは注意)
「ガドック・ティーグ」・・・「終末」「至高の評決」「天使への願い」「Helm of Obedience」などがプレイできなくなる。「ルーンの母」や「森を護る者」で守れれば勝ち。
ただし、相手の「Karakas」には注意。
「クローサの掌握」・・・「師範の占い独楽」を安全に壊せます。相殺についても、わりと安心して打てます。
「石のような静寂」「無のロッド」・・・「師範の占い独楽」「Helm of Obedience」の起動を防ぎます。
「姥の仮面」・・・カウンターの効果を減らせるし、奇跡は起こりません。
逆に効きづらいものとしては、
「血染めの月」・・・基本地形多めのため、効果が薄いです。
墓地対策・・・相手自身が「安らかなる眠り」をメインに入れている場合があるくらいです。
土地破壊・・・あまり効かないです。レガシーのデッキにしては、土地が多めです。土地が23枚のレシピも多いです。状況にもよりますが、もし、「もみ消し」があるのならば、フェッチの起動に対して使うよりも、奇跡誘発を打ち消したほうがいい場面も多いです。
青白奇跡の対策などです。
青白奇跡は実にまとまっていて良いデッキですが、いくつか欠点があります。
まず、デッキ的な問題点とは別の話なのですが、根本的な欠点の一つとして、「時間のかかるデッキ」という事が挙げられます。
基本的には青白奇跡は、「天使への願い」で大量にトークンを生み出した時以外は、ヴェンディリオンのようなクリーチャーでコツコツ殴るか、ジェイスの奥義で倒すしかありません。
つまり、相手をコントロールしてから勝ちに向かうため、おおむね時間がかかります。
また、それを助長しているのが、「師範の占い独楽」の存在です。
このカードはモダンで禁止カードになっています。なぜかというと、「強い」という理由だけではなく、「ゲームスピードを遅くする」という理由からです。
そのカードが、デッキの根幹になっており、序盤から常に使い続けるわけですから、試合展開が余計に遅くなるわけですね。
そのため、引き分けが多くなりやすいですし、小さな店舗大会でよく見られる、40分制限の大会では、あまり薦められるデッキではありませんね。
さて、デッキについてですが、基本的にはコンボの成立を防ぎながら戦えば大丈夫です。
カウンターの枚数は実は少ないため、コンボによる妨害が出来ないと、結構もろかったりもしますしね。
ついでに、カウンターが少ない構成上、コンボデッキが苦手です。そのために相殺があるのですが、逆にそれを貼れないと勝ち目は少ないです。
また、青白奇跡の使うコンボは、コンボといっても、すぐに即死するコンボはないです。「Helm of Obedience」コンボにしても、時間がかかりますしね。
そのため、いわゆるフェアなデッキで十分に勝負が出来ます。
さて、昨日のデッキを例にしてもらえばわかりやすいのですが、基本的には「相殺」「精神を刻む者、ジェイス」以外で単純にアドをとれるカードはありません。
そのため、全体除去である「終末」をどのようにして対処するか、が重要になってきます。
そのため、スタンダードでは当たり前のことなのですが、クリーチャーを並べ過ぎない用にしましょう。
普段のレガシーの対戦では、それほど全体除去が使われないため、ガンガン並べるプレイが正解の事が多いのですが、この青白奇跡相手には気をつけましょう。
逆に言うと、「相殺」と奇跡呪文(「終末」「天使への願い」)の2種類に対して解答があれば、とても有利に戦えるというわけですね。
デッキによってはコンボ要素を減らして「瞬唱の魔道士」を追加しているレシピもあるため、追加の除去手段として、「剣を鋤に」や「対抗呪文」を使いまわしてくる事があります。
多くの青白奇跡に使われている相殺コンボですが、「相殺」に関しては、別の日に細かい対応法を書きたいと思います。
ちょっと長くなりそうですしね。
ここでは、「奇跡」の対処について説明します。
まず、「奇跡呪文」とは、
奇跡[コスト] 「あなたがこのカードを引くに際し、これがこのターンに初めて引いたカードだった場合、これを手札から公開してもよい。これによりこのカードを公開したとき、あなたはこれのマナ・コストの代わりに[コスト]を支払うことでこれを唱えてもよい。」
とあります。
つまり、ターンの最初にドローをした時に、もしもそのカードが「奇跡呪文」だった場合に、それを公開しても良い。
公開した場合、「奇跡コストで支払っても良い」という能力が「誘発」します。
(つまり、奇跡コストは誘発型能力によって誘発する)
そして、その誘発した能力の解決中に、呪文を唱える事を許可します。このため、カード・タイプに基づくタイミングの制限は無視する。
(ソーサリーでも相手のターンにプレイできるということです)
※奇跡の誘発型能力の解決前に公開したカードが手札を離れた場合、それを唱える事はできない。 解決後、手札以外の領域に移動し、その後手札に戻っても奇跡コストを支払うことはできない。
以上のため、奇跡を防ぐには、単純に打ち消す、以外にも、「もみ消し」で、手札から公開した時の誘発を打ち消す、「ヴェンディリオン三人衆」で手札からライブラリーの底に送る、といった手段で防ぐ事が出来ます。
また、ドローを置き換えする効果の置き物を設置してあれば、ずっと奇跡の誘発を防ぐ事ができます。
(例:「姥の仮面」といった、全体に影響を及ぼすカードなど)
ともあれ、何らかの方法でコンボと奇跡を防ぐことさえ出来れば、十分に勝算があると言えるでしょう。
本来、ビートダウン系には有利なのですが、デッキ的に、実はジャンドみたいなデッキに対しては時間がかかってしまう事が多いです。
アドを取るカードが多く、「突然の衰微」で「相殺」などのコンボ要素を割られ、「罰する火」があると「天使への願い」奇跡誘発以外では勝ち目がなくなってしまいますしね。
とにかくカウンターが多いデッキではないため、コンボと奇跡に気をつけながら、クリーチャーを並べないようにガンガン攻めていけば勝算が見えますね。
有効なサイドとしては、基本的にはコントロール対策、青白対策のカードはだいたい有効です。
特別なものとしては、
「真髄の針」・・・「師範の占い独楽」を防げます。奇跡デッキの根幹になっているカードのため、非常に重要です。
※プレイする際には、「場に出るに際し、カード名を指定する」ということを忘れないようにしましょう。唱えた時点では何を指定するのかはいう必要がないです。
「ヴェンディリオン三人衆」・・・もともとコントロール相手に有効だが、奇跡を防げるという利点があります。
「仕組まれた爆薬」・・・メインでは対処方法がない。X=0でおいておくだけでも「天使への願い」を防げる。また、マナコストを増やすことで、「相殺」に引っかからないようにプレイすることも出来る。(6マナ払って、カウンター2個置くなど。呪文貫きにだけは注意)
「ガドック・ティーグ」・・・「終末」「至高の評決」「天使への願い」「Helm of Obedience」などがプレイできなくなる。「ルーンの母」や「森を護る者」で守れれば勝ち。
ただし、相手の「Karakas」には注意。
「クローサの掌握」・・・「師範の占い独楽」を安全に壊せます。相殺についても、わりと安心して打てます。
「石のような静寂」「無のロッド」・・・「師範の占い独楽」「Helm of Obedience」の起動を防ぎます。
「姥の仮面」・・・カウンターの効果を減らせるし、奇跡は起こりません。
逆に効きづらいものとしては、
「血染めの月」・・・基本地形多めのため、効果が薄いです。
墓地対策・・・相手自身が「安らかなる眠り」をメインに入れている場合があるくらいです。
土地破壊・・・あまり効かないです。レガシーのデッキにしては、土地が多めです。土地が23枚のレシピも多いです。状況にもよりますが、もし、「もみ消し」があるのならば、フェッチの起動に対して使うよりも、奇跡誘発を打ち消したほうがいい場面も多いです。
コメント
1〜2ターン目のフェッチを切る段階でのもみ消しは奇跡にとっては非常に辛いと思います。
また土地の枚数ですが20〜22ぐらいが1番多い気がします。ですので土地の枚数は多い方ではないと思います。
まず思いついたのが血染めの月、しかし効果薄とのこと。
次に思いついたのがWheel of Fortune。しかし相手のターンには使えないのでこれも違う
最後に思いついたのが吸血鬼クリーチャー全般ですがやっぱり妨害できそうなのはいない。
モダンあたりでそのうちレミリアヴァンパイア組もうと思ってる私ですが判りません。
ガドックや針で攻めていくのがやはりいいんですね。
エルフで奇跡と対戦すると相殺、抹消や謙虚がブッ刺さりで苦手意識しかありませんでしたが、並べ過ぎないことを意識して対戦してみます!
確かに決着まで時間がかかりますよね…。
フェッチに、もみ消し撃つかは悩ましいような…
おっしゃるとおり、序盤、特に1、2ターン目でフェッチをもみ消せる機会があった場合は、使ってもいいと思います。特に、2ターン目に渦巻く知識からフェッチを切った場合などは、土地事故の可能性がとても高いため、特に有効かと思います。
ただ、それ以外の場面では土地破壊が有効な場面は少ないかもしれません。
なぜなら、青白奇跡の土地の枚数を20~22枚としたとしても、レガシーに存在するデッキの中で、特に土地の枚数が多いと言えるからです。
それは、「不毛の大地」を全く採用していないレシピが多く、さらに基本地形はおおむね6枚は採用している、というように、土地の安定を重要視したデッキだからです。
また、序盤からガンガン動いていくタイプのデッキではないため、1、2ターン目に渦巻く知識を使った時(土地を並べていくデッキのため、序盤で土地を戻す事は少ない。そのため土地が手札にない可能性が高い)以外では、カナスレなど相手で「もみ消し」を使われるタイミングでフェッチを起動することは少なそうな気がします。
>白夜さん
スリーブに関して非常に興味があるため、それも含めて今度お話したいところです。
ちなみに、レミリアの種族とかではなく、「~する程度の力」に関係しています。
もちろん、場にずっと残るものです。
>だぁとらさん
どういたしまして。少しでも参考になれば幸いです。
ただ、正直相性的にはかなり厳しいです。
序盤でコンボを決めて一気に押し切るか、それが出来ない場合は、1回目の終末を受けても復旧できるレベルで展開し、2回目の終末を受けない前に殴り切るのが無難かと思います。
どうしても相性的に厳しいので、サイドをしっかり用意しておかないと、大変かもしれません。
>ルイコスタさん
いえいえ、参考になれば何よりです。
どうしても時間がかかるデッキなので、使う場合にはかなり苦労するでしょうね。
フェッチにもみ消しは、1,2ターン目に、相手が事故っている、と分かる場合だけにしたほうが無難かと思います。
土地が多いデッキですし、相手の打ちたいタイミングの終末や天使への願いを防ぐだけでも非常に効果的です。手札に入った終末や願いは、渦巻く知識かジェイスが無ければライブラリーに戻せないため、再び奇跡で打つのは結構たいへんですしね。
リンクさせてもらいました
そう言って下さると励みになります。ありがとうございます。
こちらからもリンクさせていただきました、よろしくお願いいたします。
もしかして青の4マナのエンチャントですか?
(私もそれ1枚で完封されたことがあるような・・・)
まさにそれですね。結構色々な相手にささるので、便利でしたね。
時を越えた探索が出るまでは、オムニも完封できたりと、幅広く使える良いカードだったと思いますb