ということで、要望のあった、MUD(Mono-Brown Mud)についてです。
MUDとは、レガシー以下の環境で見られる、アーティファクト主体のデッキですね。
主にヴィンテージで活躍しているデッキであり、レガシーではそこまで見かけることは多くありません。
とはいえ、強さに関しては間違いなく、ちょこちょこ結果を出しているデッキタイプでもあります。
最近は、「Metalworker」と呼ばれたりもしていて、ちょっとずつ構成が進化してきているようです。
とりあえずデッキのサンプルです
MUD
1 《荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossus》
4 《カルドーサの鍛冶場主/Kuldotha Forgemaster》
3 《磁石のゴーレム/Lodestone Golem》
4 《金属細工師/Metalworker》
1 《マイアの戦闘球/Myr Battlesphere》
1 《鋼のヘルカイト/Steel Hellkite》
1 《隔離するタイタン/Sundering Titan》
1 《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》
4 《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》
クリーチャー20枚 (そのうち16枚アーティファクト)
4 《虚空の杯/Chalice of the Void》
4 《厳かなモノリス/Grim Monolith》
2 《稲妻のすね当て/Lightning Greaves》
1 《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
1 《威圧の杖/Staff of Domination》
2 《三なる宝球/Trinisphere》
3 《通電式キー/Voltaic Key》
アーティファクト 17枚
土地23枚(そのうち8枚アーティファクト)
4 《古えの墳墓/Ancient Tomb》
3 《魂の洞窟/Cavern of Souls》
4 《裏切り者の都/City of Traitors》
4 《不毛の大地/Wasteland》
4 《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel》
4 《大焼炉/Great Furnace》
60 cards
sideboard:
1 《映し身人形/Duplicant》
4 《ファイレクシアの破棄者/Phyrexian Revoker》
1 《白金の帝像/Platinum Emperion》
1 《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》
1 《世界のるつぼ/Crucible of Worlds》
2 《漸増爆弾/Ratchet Bomb》
2 《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
1 《イシュ・サーの背骨/Spine of Ish Sah》
1 《精神隷属器/Mindslaver》
1 《解放された者、カーン/Karn Liberated》
という構成です。
見ての通り、アーティファクトだらけのデッキです。
実に、60枚中41枚がアーティファクトです。レガシーならではですね。
MUDの戦い方としては、
1ターン目に、古えの墳墓などの2マナランドから、「虚空の杯」を出したり、「厳かなモノリス」経由で「三なる宝球」を出して、相手の動きを束縛します。
また、「稲妻のすね当て」を出し、次の動きの準備をしたりもします。
2、3ターン目は、「金属細工師」で大量のマナを生み出すか、「磁石のゴーレム」で殴りにいく戦い方となります。
4ターン目以降は、「カルドーサの鍛冶場主」から、様々なアーティファクトをサーチしてきたり、普通にプレイしてきたりします。
また、いわゆるコンボ的な動きもいくつかしてきます。
もっとも致命的なのが、「稲妻のすね当て」を利用した動きですね。
「稲妻のすね当て」自体は、被覆と速攻をつけるだけなのですが、コレが実に強い。
例えば、1ターン目古の墳墓から、稲妻のすね当て。
2ターン目、土地セットから、金属細工師プレイ。すね当てをつけて、即能力起動。
この時点で手札が4枚あるため、6~8マナを生み出すことが出来ます。
そして、そのマナを利用して、「カルドーサの鍛冶場主」をプレイ。すね当てを「カルドーサの鍛冶場主」につけて、即能力起動。
コレによって、ライブラリーから「荒廃鋼の巨像」をサーチして戦場に出す。やはりすね当てをつけて、速攻で殴って毒カウンターを10点与えて終わり。
長々と書きましたが、つまり2ターンキルをしてくる可能性もあるということです。
細かいコンボでいうと、「威圧の杖」と「金属細工師」(手札にアーティファクトが3枚以上ある場合)で無限マナ、無限ドロー、無限ライフです・
他には、「通電式キー」+「師範の占い独楽」でドロー能力を2回使う。
「通電式キー」+「厳かなモノリス」や「金属細工師」でマナ増加、などですね。
また、「ゴブリンの溶接工」も強く、様々なアーティファクトを使いまわしてきます。
土地までアーティファクトなこともあり、対象に困ることは少ないですしね。
これらの様々な動きがありますが、ドロー呪文自体はなく、キーカードをピンポイントに対処されると、結構簡単に動きが止まってしまうデッキでもあります。
「稲妻のすね当て」には注意が必要ですが、「稲妻」があるだけで、ゴーレムとゴブリン、金属細工師に対処できます。剣を鍬にだとなお便利ですし、「流刑への道」だと最高です。
(基本地形は入っていませんし、追放ならば墓地から再利用されませんしね)
とはいえ、MUD側もそれは十分わかっているため、メインから「虚空の杯」X=1で打ってくるわけです。気をつけましょう。
他にも、当然ながらカウンターも有効です。
また、他のコンボデッキに対して、苦戦をする事が多いデッキです。ハンデスもカウンターもないですしね。
そのため、メインから「虚空の杯」を投入しているのですが・・・なかなか思うようには行かないことも多いようです。
長引くと、MUD側のコンボが成立してしまうため、やはり早めにライフを削りに行ったほうが良いようです。
幸い、古の墳墓を4枚採用していることもあり、勝手にライフが減っていくことも多いです。
キーとなるカードを対処しながら、ライフを攻めて行きましょう。
とりあえず、メインでの注意事項
1 虚空の杯の能力は「打ち消す」だけ
そのため、カウンターの乗っている数と同じマナコストの呪文でも、プレイすることが出来ます。
ストームを稼ぎたいときにも関係してきますし、「突然の衰微」などの打ち消されない呪文で安全に破壊出来ます。
また、誘発型能力のため、打ち消す効果を「もみ消し」で打ち消すことが出来ます。X=1でプレイされることがほとんどなため、めったに使う機会がありませんけどね。
あと、呪文を唱えた時に誘発する能力のため、「破壊放題」などを複製でプレイした場合や、ストームについてのコピーについては誘発しません。
そのため、破壊放題ならば、安全に多くのパーマネントを対処できます。
2 ゴブリンの溶接工に注意
ゴブリンの溶接工がいる場合、打ち消し呪文がほとんど無意味になります。
また、単体の除去呪文についても、溶接工以外を対象とした場合は、そのアーティファクトと墓地のアーティファクトを入れ替えることによって、実質的に除去をかわす事が出来ます。
そのため、できるだけ除去しなければならないカードです。
ただし、ゴブリンの溶接工の能力は、解決時に適正である必要があります。(対象をとったあとに、その対象がなくなった場合は能力が打ち消される)
そのため、墓地対策でも防ぐことが出来ます。
(死儀礼のシャーマンでクリーチャーの入れ替えは防げる。外科的摘出や漁る軟泥ならより幅広く対処可能)
3 三なる宝球と仕組まれた爆薬、磁石のゴーレムの関係について
この知識が関係してくることはめったにないのですが・・・ただ、大会とかで、その知識のなさにつけこまれる可能性もあるために、ちょっとだけ説明します。
まず、三なる宝球なのですが、磁石のゴーレムなどのマナコスト増加などを計算した後、最終的に3マナより少ない場合に、コストを3マナにします。
つまり、まず「磁石のゴーレム」や「スレイベンの守護者、サリア」の影響を受けてから、「三なる宝球」を解決する、という順番に考えます。
さて、「仕組まれた爆薬」なのですが、「サリア」や「三なる宝球」やコストが増える場合、それによって増えたマナコストで払った色マナについてもカウントします。
つまり、戦場に「サリア」がいる状況で、2マナのパーマネントを破壊したい場合、X=1でプレイすると宣言して、サリアの追加コストを別の色マナで払えば、カウンターが2個載るという事です。
(烈日は「支払ったコスト」を参照するのであって、元のマナコストは関係ないから)
「三なる宝球」でも似たような事が起こります。
この時、例えば土地が、島、沼、山の3枚のみをコントロールしていた場合、X=1~3の何でプレイしようとしたとしても、最終的に3マナ必要になるため、払った色マナの数だけのカウンター、つまり3つが載ることになります。
つまり、大会とかで爆薬を使うときに、タップする土地によっては、当初思っていた載せるカウンターの数にならない事が起こるため、注意したほうが良いです。
普段は意識しているからまず起こらないミスなのですが、「三なる宝球やサリアによって増えたマナコストでもカウンターを載せる数に影響する」という事を知っていないと、起こりえるミスだと思います。
ちなみに磁石のゴーレムだと、アーティファクトに影響しないため、仕組まれた爆薬には直接影響しませんけどね。
続きは明日。
サイド後などに関しても書きます。
MUDとは、レガシー以下の環境で見られる、アーティファクト主体のデッキですね。
主にヴィンテージで活躍しているデッキであり、レガシーではそこまで見かけることは多くありません。
とはいえ、強さに関しては間違いなく、ちょこちょこ結果を出しているデッキタイプでもあります。
最近は、「Metalworker」と呼ばれたりもしていて、ちょっとずつ構成が進化してきているようです。
とりあえずデッキのサンプルです
MUD
1 《荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossus》
4 《カルドーサの鍛冶場主/Kuldotha Forgemaster》
3 《磁石のゴーレム/Lodestone Golem》
4 《金属細工師/Metalworker》
1 《マイアの戦闘球/Myr Battlesphere》
1 《鋼のヘルカイト/Steel Hellkite》
1 《隔離するタイタン/Sundering Titan》
1 《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》
4 《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》
クリーチャー20枚 (そのうち16枚アーティファクト)
4 《虚空の杯/Chalice of the Void》
4 《厳かなモノリス/Grim Monolith》
2 《稲妻のすね当て/Lightning Greaves》
1 《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
1 《威圧の杖/Staff of Domination》
2 《三なる宝球/Trinisphere》
3 《通電式キー/Voltaic Key》
アーティファクト 17枚
土地23枚(そのうち8枚アーティファクト)
4 《古えの墳墓/Ancient Tomb》
3 《魂の洞窟/Cavern of Souls》
4 《裏切り者の都/City of Traitors》
4 《不毛の大地/Wasteland》
4 《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel》
4 《大焼炉/Great Furnace》
60 cards
sideboard:
1 《映し身人形/Duplicant》
4 《ファイレクシアの破棄者/Phyrexian Revoker》
1 《白金の帝像/Platinum Emperion》
1 《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》
1 《世界のるつぼ/Crucible of Worlds》
2 《漸増爆弾/Ratchet Bomb》
2 《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
1 《イシュ・サーの背骨/Spine of Ish Sah》
1 《精神隷属器/Mindslaver》
1 《解放された者、カーン/Karn Liberated》
という構成です。
見ての通り、アーティファクトだらけのデッキです。
実に、60枚中41枚がアーティファクトです。レガシーならではですね。
MUDの戦い方としては、
1ターン目に、古えの墳墓などの2マナランドから、「虚空の杯」を出したり、「厳かなモノリス」経由で「三なる宝球」を出して、相手の動きを束縛します。
また、「稲妻のすね当て」を出し、次の動きの準備をしたりもします。
2、3ターン目は、「金属細工師」で大量のマナを生み出すか、「磁石のゴーレム」で殴りにいく戦い方となります。
4ターン目以降は、「カルドーサの鍛冶場主」から、様々なアーティファクトをサーチしてきたり、普通にプレイしてきたりします。
また、いわゆるコンボ的な動きもいくつかしてきます。
もっとも致命的なのが、「稲妻のすね当て」を利用した動きですね。
「稲妻のすね当て」自体は、被覆と速攻をつけるだけなのですが、コレが実に強い。
例えば、1ターン目古の墳墓から、稲妻のすね当て。
2ターン目、土地セットから、金属細工師プレイ。すね当てをつけて、即能力起動。
この時点で手札が4枚あるため、6~8マナを生み出すことが出来ます。
そして、そのマナを利用して、「カルドーサの鍛冶場主」をプレイ。すね当てを「カルドーサの鍛冶場主」につけて、即能力起動。
コレによって、ライブラリーから「荒廃鋼の巨像」をサーチして戦場に出す。やはりすね当てをつけて、速攻で殴って毒カウンターを10点与えて終わり。
長々と書きましたが、つまり2ターンキルをしてくる可能性もあるということです。
細かいコンボでいうと、「威圧の杖」と「金属細工師」(手札にアーティファクトが3枚以上ある場合)で無限マナ、無限ドロー、無限ライフです・
他には、「通電式キー」+「師範の占い独楽」でドロー能力を2回使う。
「通電式キー」+「厳かなモノリス」や「金属細工師」でマナ増加、などですね。
また、「ゴブリンの溶接工」も強く、様々なアーティファクトを使いまわしてきます。
土地までアーティファクトなこともあり、対象に困ることは少ないですしね。
これらの様々な動きがありますが、ドロー呪文自体はなく、キーカードをピンポイントに対処されると、結構簡単に動きが止まってしまうデッキでもあります。
「稲妻のすね当て」には注意が必要ですが、「稲妻」があるだけで、ゴーレムとゴブリン、金属細工師に対処できます。剣を鍬にだとなお便利ですし、「流刑への道」だと最高です。
(基本地形は入っていませんし、追放ならば墓地から再利用されませんしね)
とはいえ、MUD側もそれは十分わかっているため、メインから「虚空の杯」X=1で打ってくるわけです。気をつけましょう。
他にも、当然ながらカウンターも有効です。
また、他のコンボデッキに対して、苦戦をする事が多いデッキです。ハンデスもカウンターもないですしね。
そのため、メインから「虚空の杯」を投入しているのですが・・・なかなか思うようには行かないことも多いようです。
長引くと、MUD側のコンボが成立してしまうため、やはり早めにライフを削りに行ったほうが良いようです。
幸い、古の墳墓を4枚採用していることもあり、勝手にライフが減っていくことも多いです。
キーとなるカードを対処しながら、ライフを攻めて行きましょう。
とりあえず、メインでの注意事項
1 虚空の杯の能力は「打ち消す」だけ
そのため、カウンターの乗っている数と同じマナコストの呪文でも、プレイすることが出来ます。
ストームを稼ぎたいときにも関係してきますし、「突然の衰微」などの打ち消されない呪文で安全に破壊出来ます。
また、誘発型能力のため、打ち消す効果を「もみ消し」で打ち消すことが出来ます。X=1でプレイされることがほとんどなため、めったに使う機会がありませんけどね。
あと、呪文を唱えた時に誘発する能力のため、「破壊放題」などを複製でプレイした場合や、ストームについてのコピーについては誘発しません。
そのため、破壊放題ならば、安全に多くのパーマネントを対処できます。
2 ゴブリンの溶接工に注意
ゴブリンの溶接工がいる場合、打ち消し呪文がほとんど無意味になります。
また、単体の除去呪文についても、溶接工以外を対象とした場合は、そのアーティファクトと墓地のアーティファクトを入れ替えることによって、実質的に除去をかわす事が出来ます。
そのため、できるだけ除去しなければならないカードです。
ただし、ゴブリンの溶接工の能力は、解決時に適正である必要があります。(対象をとったあとに、その対象がなくなった場合は能力が打ち消される)
そのため、墓地対策でも防ぐことが出来ます。
(死儀礼のシャーマンでクリーチャーの入れ替えは防げる。外科的摘出や漁る軟泥ならより幅広く対処可能)
3 三なる宝球と仕組まれた爆薬、磁石のゴーレムの関係について
この知識が関係してくることはめったにないのですが・・・ただ、大会とかで、その知識のなさにつけこまれる可能性もあるために、ちょっとだけ説明します。
まず、三なる宝球なのですが、磁石のゴーレムなどのマナコスト増加などを計算した後、最終的に3マナより少ない場合に、コストを3マナにします。
つまり、まず「磁石のゴーレム」や「スレイベンの守護者、サリア」の影響を受けてから、「三なる宝球」を解決する、という順番に考えます。
さて、「仕組まれた爆薬」なのですが、「サリア」や「三なる宝球」やコストが増える場合、それによって増えたマナコストで払った色マナについてもカウントします。
つまり、戦場に「サリア」がいる状況で、2マナのパーマネントを破壊したい場合、X=1でプレイすると宣言して、サリアの追加コストを別の色マナで払えば、カウンターが2個載るという事です。
(烈日は「支払ったコスト」を参照するのであって、元のマナコストは関係ないから)
「三なる宝球」でも似たような事が起こります。
この時、例えば土地が、島、沼、山の3枚のみをコントロールしていた場合、X=1~3の何でプレイしようとしたとしても、最終的に3マナ必要になるため、払った色マナの数だけのカウンター、つまり3つが載ることになります。
つまり、大会とかで爆薬を使うときに、タップする土地によっては、当初思っていた載せるカウンターの数にならない事が起こるため、注意したほうが良いです。
普段は意識しているからまず起こらないミスなのですが、「三なる宝球やサリアによって増えたマナコストでもカウンターを載せる数に影響する」という事を知っていないと、起こりえるミスだと思います。
ちなみに磁石のゴーレムだと、アーティファクトに影響しないため、仕組まれた爆薬には直接影響しませんけどね。
続きは明日。
サイド後などに関しても書きます。
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